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悲しい右翼2008年11月11日 20時41分03秒

航空幕僚長をクビになった男が、国会の参考人招致で自分の主張は「言論の自由」とか自説はネットで支持されているとか言っています。

もちろん、この男には言論の自由がありますから、何を言っても戦前の日本のように牢屋に入れられたりしません。
これでは北朝鮮と同じとか言っていますが、北朝鮮なら国家の方針に異なった発言を軍隊の長が言えば、解任どころではすみません。
日本だから、この男は、床屋の政談みたいな放言がいくらでもできるのです。

問題は、この男の職責に発言がふさわしいかどうかです。それが問題になっているんです。
こんな簡単な理屈も分からない哀れな卑小右翼。
うちの小学生の長女でも分かります。
人生を60年以上生きてきて一体何を学んだのでしょう。

生活が苦しくて退職金は欲しいそうです。
その金額は6000万円。
すごいじゃないですか?
僕が千葉大学からもらった250万円とはえらい違いです。
金が欲しいなら、ちゃんと職責を果たすべきだ。
この退職金は税金です。

たしかにネットではこの男の意見に賛同する連中が多いようです。
しかしそういう人間の卑しいところは、
「自衛隊バンザイ!」とか「日本バンザイ!」とか言うくせに、自分は絶対に自衛隊に入隊して命を捨てようとしないことです。

悲しいじゃないですか。

海の向こうでは「Change」をキャッチフレーズに新しい波が起ころうとしています。
しかし我が祖国・日本は戦前回帰でしょうか?
こういう男がいるから、日本は世界から尊敬されないんです。

難聴者に運転免許2008年11月12日 19時34分14秒

道路交通法が改正になって、高度難聴の人も条件付きですが運転免許の取得が可能になりました。

今日、ネットを見ていたら、大阪府で免許を取った人のちょっと感動的な話がのっていました。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/081112/trd0811121031006-n1.htm
運転免許を取りたい難聴の人と、免許を取らせたい指導員との努力が実ったのです。
指導員の両親はやはり難聴で免許が取れなかったというではないですか?
それで指導員を目指して、難聴の人に免許を取らせることを実現したのです。

「ろう」の問題は実は小児外科と切り離すことができません。
手術だけをやっている小児外科医には関係ない話ですが、千葉大では「新生児外科疾患」の術前術後管理や、「小児固形がん」の抗がん剤治療も小児外科医がやっています。

すると、筋弛緩剤を使った赤ちゃんがや、抗がん剤のシスプラチンを使った幼児に高度難聴が発生することがあります。

難聴になれば耳鼻科の先生にその管理をお願いしてしまいますが、小児外科医には「難聴と言葉」に対する最低限の知識は必要だと思います。
自分たちが作った難聴ですからね。

しかし恥ずかしながら僕も「ろう」に対する知識があまりにも少なかった。
その反省をこめていくつかの本を読むうちに、ますます自分の不明を恥じることになりました。
現在では、高度難聴のお子さんの家族に関わっていますし、また、ろう学校の先生とも話をしたりしています。

「ろう」に限らず、「小児がん」の世界でも、無知こそが敵ですから、世間にもっと知って欲しいですね。
ろうの世界を。

ともあれ、今日読んだ記事はちょっと良い話でした!

もしかしてこの男、、、。2008年11月13日 20時38分05秒

我が祖国・日本の総理大臣の麻生さんは国民的人気も高いし、これまでにも政府・与党の中で要職を務めてきました。
ところが、自民党の中では弱小派閥の領袖に過ぎません。
なぜでしょう?
前からずっと疑問でした。

僕が育った世代は、「三角大福中」ですから、総理を狙う政治家は大派閥を率いるのが当たり前と思っていました。
ところが麻生さんの派閥は弱小派閥です。

この人が総理大臣になって、所信表明演説で民主党をめちゃくちゃに非難して啖呵を切った所まではかっこ良かった。
ここで解散すれば勝てたかもしれない。
小沢さん自身がそう言ってますからね。

ところが危ない橋は渡らなかった訳です。
おそらくこれは、総理大臣の判断というよりも、会社の経営者としての判断でしょうね。
ま、それはやがて国民から審判を受けることなのでどうでもいいですが。

そしてその後、総理として何をやったか?
定額給付金。
2兆円のばらまきです。
人はお金を使う時に、「他人のお金を他人のために使う時に、もっともいい加減な使い方をする」そうです。
この給付金の目的は何なのか?
弱者救済ですか?
そうであれば、高額所得者に制限を付けるのは納得できます。
しかし、これって景気対策なんじゃないですか?
では、なぜ年収1800万円以上の人はもらえないのか?
こういう人たちこそ、それこそパッと使ってしまうんじゃないですか?

おまけに1800万円のしばりを地方自治体に丸投げして、こんなもの制度じゃないですよ。
国民から集めた血税2兆円を、麻生さんが日本の上空にばらまいているようなものです。
こんなことをして後世にさらにツケを残して、あとで責任を取れるんですか?
こんなアホらしい政策を見たのは僕の人生の中でも特筆ものです。

ところで、総理の資質とは本質的にあまり関係ないことですが、この人は、「踏襲」を「ふしゅう」、「未曾有」を「みぞうゆう」、「頻繁」を「はんざつ」と読んで発言しています。
小学6年生の長女にそれを教えたら、「バッカじゃないの!恥ずかしい!」と顔をおおってしまいました。

もしかして、麻生さんって、、、自民党の中であんまりみんなから尊敬されていないんじゃないですか?
もしや、利口って思われていないのでは、、。
なので、派閥も弱小派閥、、、。
マンガばっかり読んでいて、政治の勉強がおろそかなのでは?

でもね、こういう総理を選ぶのは民意の反映なんです。
秋葉原で、「秋葉原のオタクのみなさーん!」と叫んだだけで国民的な人気って、、、それってあまりにも淋しい民度ではないでしょうか?

ちなみに、今度の「定額給付金」と「航空幕僚長をクビになった男」に関しては、マスコミのすべて、読売から朝日まで、つまり右側から左側まで、みんな一様に痛烈に批判していますね。

日本小児がん学会2008年11月14日 19時51分20秒

日本小児がん学会が現在、開催されています。
会長は聖路加国際病院の細谷亮太先生。
細谷先生とは個人的には親しくしたことはありませんが、会議などでは何度か一緒になっています。
その細谷先生が開催するこの学会は第24回と言うではないですか?

僕は第4回に開催された札幌の学会に出席していますから、足掛け20年ということになります。
感慨深いですね。

さて、今年の学会は何と開催地が、幕張メッセです。
これは参加しない手はありません。
明日、土曜日は夕方までインフルエンザの予防接種がありますから、これが終わってから幕張に行く予定です。
え? その頃にはもう学会は終わっている?

そうなんです。
実は京都府立医大・小児科教授のH先生と飲みに行く約束になっているんです。
H先生とは10年の付き合い。
1998年の横浜で行われた国際小児がん学会で、H先生が声をかけてきたのが話し始めたきっかけです。
当時、講師だった先生も昨年から教授になりました。
これはめでたい。
明日は教授就任を兼ねて痛飲しようではないですか?

今から楽しみでワクワクします。

幕張でお寿司2008年11月15日 22時25分22秒

土曜日の午後はインフルエンザの予防接種です。
13時50分から初めて16時20分まで。
2時間30分の中で50人の方に接種します。
つまり1人あたり3分ですね。

しかし、こういったスタイルで始めてからもう3年目。
僕たちスタッフも患者さんも要領が良くなってしまったので、3分に1人だと、時間が開いてしまって何とも無駄です。

で、来週からは予約患者も増えてきたので、2分1人の枠となりました。
その結果、来週は80人以上の患者さん、再来週は100人以上の患者さんの予約が入っています。

さて、今日も夕方まで接種して、1週間の疲れが出たのかなんだか疲れてしまいました。
しかし、昨日のブログで書いたように幕張で出かける用事が。
日本小児がん学会ですね。
京都府立医大のH教授と待ち合わせをしている間に、何人もの友人・知人・先輩の先生方に会いました。
そしてその後、H先生とプレナ幕張まで歩いて行って、お寿司屋さんに入りました。

H先生は冷酒が好きだと。
そうですか、飲みましょう。
お刺し身を頼んで、てんぷらを頼んで、沖漬けを頼んで。
最後は特上の握りを。
創立100年の名門大学の教授と飲んでいるんですから、ここは「松」ではなく、「特上」ですよね。

教授就任を祝って、僕のおごり、、、、なーんてことはありません。
はい、割り勘です。
H先生はこの後、学会の懇親会に出るそうです。
僕も誘われましたが、カッコがカジュアルなので、、辞退しました。
では京葉線に乗って帰りましょう。

大成功! 小児がん学会2008年11月16日 19時27分47秒

今日は朝から夕方まで、びっちり学会に参加しました。
幕張で開催された日本小児がん学会です。

朝一番のセッションではちゃんとフロアから質問もしましたよ。
例の朝日新聞にも載った神経芽腫の原因遺伝子に関する東大・滝田先生の発表ですね。

休憩室でさぼることなく、ずっと会場にいましたのであまり多くの友人・知人と話すことはできませんでした。

それでも会場の移動の合間に旧知のみなさんと言葉を交わして、お互いの元気を確かめました。

京都府立医大の家原先生には、このブログでイニシャル・トークは意味ないですねと笑われました^^。
大阪母子センターの米田先生も九州大学の田尻先生も元気でした。
独協大学の池田教授と広島大学の檜山教授は明日からアジア小児外科学会だそうです。
茨城こどもの平井先生も日大の草深教授も元気そう。
徳州会病院西東京の橋都総長先生も、相変わらずジェントルマンでした。
広島西医療センター・田中院長からは、運動をした方が良いとアドバイスされました。
名前を挙げていけばきりがありません。

今日の学会で一番良かったことは、僕はこの目で見ていませんが、記者会見を開いたことです。
広報活動、PR活動は大事ですからね。

日本小児がん会・雑感2008年11月17日 20時17分07秒

昨日の日本小児がん学会の感想の続きです。

神経芽腫の基礎的研究は、千葉県がんセンターの独壇場になっています。
研究のレベルが上がったということではなく、現時点で出来得る実験がすべて行なわれていて、「マス目」がきれいに埋まっている印象を受けました。
以前だったら、「え? そこまで言えないでしょ? だって○○の実験はまだやってないじゃん!」というような「つっこみ」の入る余地があったのですが、それがほとんど消えました。

中川原先生が率いるラボが、成熟した基礎研究所に完成しているのだと思います。

以前だったら、それだけで発表のすべてになったような実験が、今ではスライド1枚の中の片隅に出ているだけ。
この飛躍はちょっとすごいものがあります。

こうなると大学での研究はちょっと追いつけないのでは?
やはり大学は教育機関であって、研究機関ではないのではないでしょうか?
ですが、そうは言っても大学は研究をしないと生き延びていくことができません。

では、何の研究をするか?

これが難しい。
大学の使命とはなんでしょうか?

答えをスラスラっと言えればカッコいいのですが、うまい答えは見つかりません。
ま、僕は大学の人間ではないので、僕が考えることではないのでしょうが、どうしても考え込んでしまいます。

来月に、中川原先生がクリニックに「患者」としてやって来ます。
ちょっと学会で未消化だった部分は、診療の後でディスカッションしましょう。

新しい名刺2008年11月18日 20時39分33秒

名刺
開業の時に作った2000枚の名刺がほとんど無くなろうとしています。
大学にいた時は、名刺を配る機会ってあんまりありませんでしたが、開業医になってからはたくさん必要になります。

今回新しい名刺を作るにあたって、こんなデザインにしました。

表は普通ですが、裏には拙著「命のカレンダー」の広告です。

そう言えば、幕張の小児がん学会で多くの友人・知人から、「読みましたよ、先生の本!」と声をかけられました。
九州大学の田尻先生は、「先生の本、医局で3冊買わせました!」とのことです。
買わせたっていうのがすごいですね。
外科の医局ですから、本当に無理やり買わせたのかも。
なーんて。

日本全国には、この本を読んで小児外科医になる学生が絶対にいるはずですよ。
10年後くらいに、そういうドクターと話をしてみたいですね。

インタビューに応える2008年11月19日 22時43分11秒

「命のカレンダー」を上梓してから、雑誌・テレビの取材をいくつか受けていますが、今日は千葉大学文学部4年生の学生から取材を受けました。

卒業論文作成のために、現在の医療制度の問題点を医者の側から聞きたいそうです。

まあ、僕が適任かどうかはよく分かりませんが、神経生理学の清水教授からのお願いですから、断る訳にはいきません。
清水教授は僕の弟弟子(おとうとでし)ですからね。

大学病院で「小児がんの長期フォローアップ」外来を終わらせて、夕方から取材を受けましたが、その彼がまたいい味を出した男なんです。
講談社の僕の編集担当N氏に雰囲気が似ています。
来春から東大の大学院に進むことが決まっているんだそうですが、将来はなんと千葉大医学部に進みたいそうです。

え? 医者ですか? それはもったいない。

インタビューもうまかったし、よく取材メモを作っているし、ジャーナリズムの世界なんてどうでしょう?
僕は生まれ変わったら、そっちの世界にも行きたいな。

山口県からのお客様2008年11月20日 19時21分05秒

午前の診療中にお客様が見えました。
山口県から遠路はるばるです。

僕が大学病院時代に治療をしたR君母子です。
おお、立派に育っていますね。あの時は赤ちゃんだったのに。

ママは全然変りませんね。
そしてこうやってクリニックまで訪ねてきてくれるなんて、本当に嬉しいじゃないですか?
治療の一場面、一場面を僕は明瞭に憶えていますよ。
こうして病気を克服して元気に育って。
なんとも言えない気持ちです。

R君は現在、その後の経過を九州大学の田尻先生に診てもらっています。
田尻先生なら安心ですよね。

診療の合間に話をしたのですが、時間はいくらあっても足りません。
これはクリニックではなくて、居酒屋で話をした方が良さそうですね。
ま、また会う機会もあるでしょう。
会えなくたって、今はEメールがある時代ですから、相談事はなんでも言ってきてくださいね。