ケアと編集(白石正明) ― 2025年05月09日 19時28分08秒

もしかしたら日本で一番有名な編集者かもしれない白石正明さんの著作です。
本書の一番いい点は、文章がめちゃうまいことです。
なるほど、こう表現するかー。やられた・・・という感じです。
ケアと編集の似ている点を探すテーマはおもしろく、ここまで豊かに語れるというのは実に見事だと思いました。
ケアという領域に関心のある人にはたまらないと思います。
ちなみに、ぼくが2021年に出した『ぼくとがんの7年』(医学書院)も、白石さんを通じて書籍化されたんですよね。
本の生みの親です。
感謝しかありません。
本書の一番いい点は、文章がめちゃうまいことです。
なるほど、こう表現するかー。やられた・・・という感じです。
ケアと編集の似ている点を探すテーマはおもしろく、ここまで豊かに語れるというのは実に見事だと思いました。
ケアという領域に関心のある人にはたまらないと思います。
ちなみに、ぼくが2021年に出した『ぼくとがんの7年』(医学書院)も、白石さんを通じて書籍化されたんですよね。
本の生みの親です。
感謝しかありません。
街録チャンネルに登場しました! ― 2025年05月02日 22時01分59秒
YouTube の「街録チャンネル」をご存知でしょうか?
4年前に始まり、チャンネル登録者が165万人の人気番組です。
テーマは「あなたの人生を教えてください」です。
若いディレクターの三谷さんが、
「有名人」「一部の間で知られた人」「まったく無名な人」たちにインタビューしていくチャンネルで、毎日アップされます。
知る人ぞ知る・・・という番組で、コアなファンも多いようです。
今回、この「街録チャンネル」に出演しました。
https://www.youtube.com/watch?v=a7pmeD86ML0&t=349s
街録とは街頭録音の略で、普通は屋外で撮影するのですが、収録日は雨だったので、ぼくのクリニックで撮りました。
約60分で長い動画ですが、もしよかったら視聴してみてください。
4年前に始まり、チャンネル登録者が165万人の人気番組です。
テーマは「あなたの人生を教えてください」です。
若いディレクターの三谷さんが、
「有名人」「一部の間で知られた人」「まったく無名な人」たちにインタビューしていくチャンネルで、毎日アップされます。
知る人ぞ知る・・・という番組で、コアなファンも多いようです。
今回、この「街録チャンネル」に出演しました。
https://www.youtube.com/watch?v=a7pmeD86ML0&t=349s
街録とは街頭録音の略で、普通は屋外で撮影するのですが、収録日は雨だったので、ぼくのクリニックで撮りました。
約60分で長い動画ですが、もしよかったら視聴してみてください。
百日咳の感染が拡大しています ― 2025年04月30日 15時53分09秒
百日咳の感染が拡大しています。
千葉市内でも、百日咳の子の報告が増えています。
患者の年齢は、生後2〜3か月の赤ちゃん。
それから、5歳以上のお子さん。
逆に言えば、1歳〜4歳の子では少ないようです。つまりワクチンの効果が続いています。
先日のブログで「年長さんになったら」と書きましたが、5歳以上の子はみんな3種混合ワクチンを打った方がいいです(自費です)。
感染すると100日咳が続き、赤ちゃんに移ると命に関わります。
抗生剤の効かない百日咳も増えていますので、注意が必要です。
ぜひ、前向きに考えてみてください。
千葉市内でも、百日咳の子の報告が増えています。
患者の年齢は、生後2〜3か月の赤ちゃん。
それから、5歳以上のお子さん。
逆に言えば、1歳〜4歳の子では少ないようです。つまりワクチンの効果が続いています。
先日のブログで「年長さんになったら」と書きましたが、5歳以上の子はみんな3種混合ワクチンを打った方がいいです(自費です)。
感染すると100日咳が続き、赤ちゃんに移ると命に関わります。
抗生剤の効かない百日咳も増えていますので、注意が必要です。
ぜひ、前向きに考えてみてください。
ブラック郵便局(宮崎拓朗) ― 2025年04月26日 21時57分27秒

ブラックというタイトルなので、どんなに労働条件がひどいのかと思って読みましたが、そういうレベルを超えていました。
『対馬の海に沈む』を想起させるような異常な営業が行われていたり、政治との強い癒着が報告されていました。
町の郵便局ってみんなの公共財産で、庶民の味方だと思っていたのですが、こんな裏があったとは。
あまりに酷い話で、読みながら不快で仕方ありませんでした。
良質なノンフィクションです。おススメします。
『対馬の海に沈む』を想起させるような異常な営業が行われていたり、政治との強い癒着が報告されていました。
町の郵便局ってみんなの公共財産で、庶民の味方だと思っていたのですが、こんな裏があったとは。
あまりに酷い話で、読みながら不快で仕方ありませんでした。
良質なノンフィクションです。おススメします。
年長さんになったら、3種混合ワクチン! ― 2025年04月18日 23時41分24秒
2024年頃から百日咳の患者さんが増えています。
5〜6歳くらいから患者さんが多くなりますので、年長さんになったら3種混合ワクチンを打ってください。
自費になりますが、健康のためです。
きょうだいから、赤ちゃんに百日咳が感染するとかなりまずいことになります。
本日のニュースでも赤ちゃんが百日咳で亡くなったと報道されていました。
ぜひ、考えてみてくださいね。
5〜6歳くらいから患者さんが多くなりますので、年長さんになったら3種混合ワクチンを打ってください。
自費になりますが、健康のためです。
きょうだいから、赤ちゃんに百日咳が感染するとかなりまずいことになります。
本日のニュースでも赤ちゃんが百日咳で亡くなったと報道されていました。
ぜひ、考えてみてくださいね。
それでも、安楽死の話をするのなら(西智弘) ― 2025年04月08日 19時45分49秒

安楽死を進めるか、立ち止まるか。
そのための議論を整理した本でした。
論点を明快に示しており、多くの人に役立つ本かなと思いました。
ただ、実は日本って安楽死に関心のある人とか、詳しく知っている人はかなり少ないのではと思います。
論じられるのは常に「安楽殺人」みたいなもので、生きる価値のない人を死なせた方がいいという論調なような気がします。
実は、安楽死問題ってすでに解決しているんですよね。
東海大学病院事件で安楽死が訴追されない条件が示されているので、ある意味で日本は安楽死が認められた国なんです。
ところが、医療費の高騰とか、高齢者の延命治療とかを問題視する人から安楽死が語られる現状があり、これは根本的に間違っていると思います。
そのための議論を整理した本でした。
論点を明快に示しており、多くの人に役立つ本かなと思いました。
ただ、実は日本って安楽死に関心のある人とか、詳しく知っている人はかなり少ないのではと思います。
論じられるのは常に「安楽殺人」みたいなもので、生きる価値のない人を死なせた方がいいという論調なような気がします。
実は、安楽死問題ってすでに解決しているんですよね。
東海大学病院事件で安楽死が訴追されない条件が示されているので、ある意味で日本は安楽死が認められた国なんです。
ところが、医療費の高騰とか、高齢者の延命治療とかを問題視する人から安楽死が語られる現状があり、これは根本的に間違っていると思います。
僕には鳥の言葉がわかる(鈴木俊貴) ― 2025年04月02日 20時39分41秒

現在、大ベストセラー中の作品です。
いったいどんな本なのかと思って読みました。
研究者としての記録でした。シジュウカラには言葉があることを発見したのですね。
鈴木先生は、研究成果を英語論文で発表したり、国際学会で脚光を浴びたり、メチャ、かっこよかったです。
ぼくも大学時代には似たような経験をたくさんしましたが、先生の研究は世間からの関心も強くて羨ましいと思いました。
ぼくは、小児がんの遺伝子診断をやって論文を書いていたのですが、世間的には関係のない話ですものね。
優しいタッチで描かれた本で、これは先生のお人柄かなと思いました。
いったいどんな本なのかと思って読みました。
研究者としての記録でした。シジュウカラには言葉があることを発見したのですね。
鈴木先生は、研究成果を英語論文で発表したり、国際学会で脚光を浴びたり、メチャ、かっこよかったです。
ぼくも大学時代には似たような経験をたくさんしましたが、先生の研究は世間からの関心も強くて羨ましいと思いました。
ぼくは、小児がんの遺伝子診断をやって論文を書いていたのですが、世間的には関係のない話ですものね。
優しいタッチで描かれた本で、これは先生のお人柄かなと思いました。
今日は、世界自閉症啓発 day ― 2025年04月02日 08時36分16秒
クリックしてください ↑。
今日は、世界自閉症啓発 day。
拙著『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(中公文庫)は、8刷まで行き、その後、文庫化されました。
韓国版も重版になりました。
自閉スペクトラムとは何かを知ってください。
よかったら、ぜひどうぞ。
ここから ↓。
https://amzn.to/4iUtlIz
今日は、世界自閉症啓発 day。
拙著『発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年』(中公文庫)は、8刷まで行き、その後、文庫化されました。
韓国版も重版になりました。
自閉スペクトラムとは何かを知ってください。
よかったら、ぜひどうぞ。
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兄 私だけが知るアントニオ猪木(猪木啓介) ― 2025年03月26日 21時19分57秒

アントニオ猪木のファンなので、読んでみました。
読んでびっくり。大変クオリティーの高い作品でした。
これは口述筆記でライターさんが書いているのですが、語る啓介さんも、書くライターさんも、アントニオ猪木を非常に深く掘り下げていたと思います。
知らないことも多々あり、これは弟さんでなければ作れなかった本だと思います。
猪木とは何かということがよく表現されていました。
最後の奥さんのことを描いた章は、胸が詰まりました。
人生って難しいなと思ったり、結局は(ある意味で)丸く収まり、生きることって本当にドラマだと思います。
いい本です。読んでみてください。
読んでびっくり。大変クオリティーの高い作品でした。
これは口述筆記でライターさんが書いているのですが、語る啓介さんも、書くライターさんも、アントニオ猪木を非常に深く掘り下げていたと思います。
知らないことも多々あり、これは弟さんでなければ作れなかった本だと思います。
猪木とは何かということがよく表現されていました。
最後の奥さんのことを描いた章は、胸が詰まりました。
人生って難しいなと思ったり、結局は(ある意味で)丸く収まり、生きることって本当にドラマだと思います。
いい本です。読んでみてください。
出版中止!: 一度「死んだ」から書けた翻訳家残酷物語(宮崎伸治) ― 2025年03月23日 21時56分06秒

筆者は有名な翻訳家。
出版に関するトラブルを書いた本です。
原稿を仕上げたのに、出版が中止になったことが7回もあったそうです。
たしか、本多勝一さんが何十年も前に、この業界は事前に原稿料を通告してこないと批判していましたね。それって今でも変わっていない部分があります。
出版社名は出しませんが、ぼくもトラブルに巻き込まれた経験があります。
本を書いてくれと依頼されて書いたのに、6か月経っても返事がなく、痺れを切らして「どうなっていますか?」と尋ねたら「まだ読んでません」と言われて脱力しました。
一時は出版中止になりかかりましたが、会社の上層部が間に入ってくれて、トラブルは解決しました。
しかし本当に、口約束ではなく、早い段階で契約書を作るべきだと思いますよ。
先日、ある製薬会社から医療エッセイを1年書いてくれと依頼されました。
原稿料は全部で180万円というところまで合意しました。
そこでぼくが「目次」を作って提出したところ、これではダメと言われました。
向こうで考えた「目次」が後日に届きましたが、その目次立てはまったくのど素人の発想で、そんな骨格でエッセイを書くことはできません。
ぼくは、180万円を蹴って、その話は断りました。
もうちょっとしっかりしてねと言いたいです。
出版に関するトラブルを書いた本です。
原稿を仕上げたのに、出版が中止になったことが7回もあったそうです。
たしか、本多勝一さんが何十年も前に、この業界は事前に原稿料を通告してこないと批判していましたね。それって今でも変わっていない部分があります。
出版社名は出しませんが、ぼくもトラブルに巻き込まれた経験があります。
本を書いてくれと依頼されて書いたのに、6か月経っても返事がなく、痺れを切らして「どうなっていますか?」と尋ねたら「まだ読んでません」と言われて脱力しました。
一時は出版中止になりかかりましたが、会社の上層部が間に入ってくれて、トラブルは解決しました。
しかし本当に、口約束ではなく、早い段階で契約書を作るべきだと思いますよ。
先日、ある製薬会社から医療エッセイを1年書いてくれと依頼されました。
原稿料は全部で180万円というところまで合意しました。
そこでぼくが「目次」を作って提出したところ、これではダメと言われました。
向こうで考えた「目次」が後日に届きましたが、その目次立てはまったくのど素人の発想で、そんな骨格でエッセイを書くことはできません。
ぼくは、180万円を蹴って、その話は断りました。
もうちょっとしっかりしてねと言いたいです。
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