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『認められぬ病』にコメント2007年05月15日 22時08分10秒

昨日の続きです。柳澤桂子先生は、研究者としてピークの時に病に倒れます。
この病気が「認められぬ病」なんですね。嘔吐、腹痛、めまい、しびれ、痛みが起こり、先生は長期の入院を繰り返し職を失います。30年以上におよぶこの病は、先生を寝たきりの状態にします。
この間、先生はいくつもの大(学)病院を受診、入院、手術、投薬を受けますが、ほとんど改善は見られません。
何よりも先生を苦しめたのは、医療の側が先生の病気を認めようとせず、先生本人の気持ちや人格のせいにしたことです。
しかし、医学というものを否定しない柳澤先生の優しさ。
僕にはとても真似はできません。
この本は多くの医者に読んでもらいたいと僕は思いますが、もう少し書き込んで欲しい部分もあります。病院の名称や医師の名前などがすべて仮名になっていますが、こういった配慮は必要ないと思います。
特に国立大学病院の医師は税金で給与を得ている訳ですから、「正当な批判」であれば甘んじて受けなければなりません。
また、サブタイトルが「現代医療への根源的問い」となっていますが、もっともっと深く「根源的」に現代医療を分析あるいは批判して頂きたかったです。
まだまだ、あれでは足りないと思いました。
なお、この本では触れられていませんが、その後、先生は「周期性ACTH-ADH放出症候群」と診断されたそうです。
今、僕がこんなことを言うのは先生には余計なことなのかもしれませんが、本書を読んでいる途中で、僕はすぐにこの病気ではないかと思ってしまいました。
時代が違うから先生の場合は診断がつかなかったのでしょうか。
それとも単に僕がこの病気を見たことがあるだけの問題なのでしょうか。

人生の絶頂期に、病によってどん底まで突き落とされて、それでも新しいものが見える先生の生き方には心が大きく揺さぶられます。
僕はまだまだ人間として修行が足りません。おそらく様々な「欲」にとらわれているのでしょう。
明日からまた、人生を学びましょう。

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