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亀裂 創業家の悲劇(高橋 篤史)2022年12月07日 22時14分30秒

亀裂 創業家の悲劇
同族経営の創業家が、内部の争いによって壊れていく過程を描いた経済ドキュメントです。
300ページに満たない薄い本ですが、内容はぎっちり詰まっていました。
相当、取材が分厚いのでしょう。
ぼくは、はっきり言って経済に関する知識が全然ないので、経済に関する専門的な記述になるとちょっと理解できない部分もありました。
でも、そうした小さいことよりも、なぜ人は失敗するのかという大きなことに興味があり、惹きつけられて読みました。
会社とは誰のものかというのも、隠れたテーマの一つになっていると思います。

大学病院の医局(教室)もそうですが、教授になるのは45〜50歳くらいがちょうど良くて、10年もやれば引退して後輩に道を譲るべきじゃないでしょうか?
トップが15〜20年も君臨するというのは長すぎると思います。
空気も澱むし、リーダーは新しいアイデアを出せないし、改革は困難になり、必ず停滞します。
人はなかなか引き際を自分で判断できないんですよね。
そのあたりが失敗の本質ではないでしょうか?

ぼくは成功の物語よりも、失敗の論理に興味があります。
失敗には学びがありますから。成功なんて、ある意味、運みたいなものが多いと思いますよ。
おもしろく読みました。みなさんにおススメします。

ドキュメンタリーの舞台裏(大島 新)2022年12月03日 22時06分06秒

ドキュメンタリーの舞台裏
現在、ドキュメンタリー映画で大変ホットな大島監督の本です。大変おもしろく一気に読んでしまいました。
この本の最初の方で、プロデューサーとディレクターの関係性について書かれています。
これってまさにノンフィクションを書くときの、作家と編集者の関係と同じです。
必死になって作家は原稿を書きますが、編集者によって書き直しを命じられたり、まるごとボツにされたり。
そういう関係性がそっくりだと思いました。

この本の中で、大島監督は3人の映像作家について解説しています。是枝監督、森達也監督、原一男監督です。
言われてみれば、ぼくはこの3人の作品が好きで、そうかなるほど、ノンフィクション本が好きな人間はドキュメンタリー映画も好きなんだと、あたり前かもしれませんが、つくづくそう思いました。

ぼくはノンフィクションを書くときに、自分がビデオカメラを持っている気持ちで筆を進めます。読み手の眼前に、ぼくが見た世界の絵姿が浮かび上がるように書くのです。
だから、本を書く上で「人称」の問題は非常に重要で、ぼくには強い拘りがあります。

本の最後で原監督と大島監督の対談のことが書かれていました。映画『香川一区』で、小川淳也さんが当選したシーンを、原監督は、なぜマルチカメラで撮らなかったのかと疑問を呈していました。
ああ、なるほど。
大島監督は1台しか使っていません。これはノンフィクション文学で言えば、「一人称」で世界を見ているという視点になります。
大島監督も「一人称」にこだわったのだと思います。原さんは「神の視点=複数の3人称」でドキュメンタリーを作りたい人なのでしょう。

この本の文章には大島さんの人柄がよく出ていました。柔らかくて、腰が低いけど、自分の考えがしっかりと有って、謙虚な人だなと感じました。
今後ドキュメンタリー映画を目指す人・・・ではなく、すべての人に読んでほしいと思いました。
おススメします。

あきらめない男 重度障害を負った医師・原田雷太郎(長田昭二)2022年11月29日 22時20分23秒

あきらめない男 重度障害を負った医師・原田雷太郎
主人公は頸髄損傷で四肢麻痺に近い医師。
彼は介護されながら、老健の施設長として働いています。
ま、ちょっと破格の医師と言えるでしょう。

この本の出だしは、老健の解説のようになっていて、ややもたつく感じがあります。
その後、主人公の闘病に話がさかのぼり、一気に話がおもしろくなります。
おもしろいと言っては失礼かもしれません。ですが、引き込まれるように読んでしまいました。

この本のタイトルは「あきらめない男」ですが、本当にそうだなとつくづく思いました。
ぼくならきっとあきらめてしまうな。
なぜでしょう?
ま、おそらくぼくは自分という人間に大して価値があると思っていないからでしょう。
原田医師は自分のことを肯定し、なおかつ楽天的に「どうにかなる」と考えているのでしょうね。

一人の人間の半生をしっかりと描いていました。地味かもしれませんが、ノンフィクションの真ん中をいくような一作でした。
主人公のドクターに興味を持たれた方は、ぜひ、読んでみてください。おススメします。

私の半分はどこから来たのか AID[非配偶者間人工授精]で生まれた子の苦悩(大野和基)2022年11月25日 22時49分03秒

私の半分はどこから来たのか AID[非配偶者間人工授精]で生まれた子の苦悩
AID=非配偶者間人工授精について書いた本です。
筆者の大野さんは、10年以上をかけて世界を回ってこの本を仕上げました。
AID で生まれた子どもには、出自を知る権利があるのはまったくその通りだと思います。
ですが、そもそも、AID で誕生させられる子どもの人権って何だろうかって、ぼくは考えてしまうのです。

いや、こんな考え方は古いのかもしれませんが、精子・卵子提供で生まれた命、生まされた命って、親の欲から誕生した命なのではないでしょうか。
命とは、授かるもので、作るものではないというのがぼくの基本的な認識です。
子どもに恵まれない親の「どうしても子どもがほしい」という言葉を聞くたびに、それは何だか剥き出しのエゴに思えてならないのですよね。
保守的すぎますかね?

出自を知る権利がやっと世界的に認めらるようになってきたという時代の流れこそが、AID に無理があったことの証左だと思います。
最初はあまり深く考えずに始めてしまったというところが正解でしょう。その矛盾がだんだん露呈し、生まれた子どもが苦しむことになって、ようやく知る権利が確立したということです。

筆者は、LGBTQやシングルの人にも配偶子提供を保険適用すべきと主張しています。
なるほど、そうかもしれません。そういった方々を差別する理由はどこにもありません。
時代と共に家族の形は変化していくでしょう。
ぼくはそれに追いついていけるか、自分ではよく分かりません。

特別養子縁組ではなぜいけないのか?
AID で子どもが生まれ育ち、その過程で育ての父親はどう思っているのか?
アーティフィシャルな命については、これからも考えていきたいと思っています。

長い取材が実ってよかったですね。いい作品でした。おススメします。

うつ病になってマンガが描けなくなりました 発病編(相原コージ)2022年11月24日 21時22分00秒

うつ病になってマンガが描けなくなりました 発病編 (相原コージ)
実は相原コージの大ファンです。
その相原さんがうつ病になったという。そしてそれを漫画にしたというではありませんか。
早速買って読みました。

めちゃくちゃシリアスな内容なんですが、そこはギャグ漫画家。ところどころで吹き出してしまいました。不謹慎でしょうか。すみません。

この本は、「発病編」。これからいよいよ面白くなりそうです。続編は2023年に出るそうです。待ち遠しい。

ぼくはうつ病に関する本はけっこう読んでいて、少しは知識があります。うつになると、元気が無くなるだけでなく、思考回路が鈍くなってしまうんですよね。ちゃんと考えられなくなる。
相原さんには妄想みたいなものも出ていました。

うつ病は心の風邪だという人もいますが、うつから抜けられるかどうかはかなり個人差があるように思います。
また再発することも多い。
周囲に愛され、本人が自分を愛することが重要なのではないでしょうか?

いずれにしても相原さんの漫画を久しぶりに読むことができて、とても良かったです。
現在は元気なのかな。いい奥さんがいるんだから、夫婦ともに幸せにお過ごしくださいね。
ぜひおススメの1冊です。
(でも、現在、うつ病の人にはちょっとススメられません)

無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記(山本文緒)2022年11月23日 22時03分12秒

無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記
山本さんの本は『プラナリア』が何と言っても印象的でした。
その彼女が58歳で膵臓がんで亡くなります。
本書は、最期の日々を綴った日記です。ただ日記と言ってもプライベートな日記ではなく、出版することを前提に書かれた日記ですから、文章の完成度は高いです。
立派な闘病記(本人は逃病記と言っている)として仕上がっています。

山本さんはなぜこの闘病日記を書けたのでしょうか。それは強い精神力みたいなものではありません。
作家だからですよね。作家って書くことが好きだし、本が出来上がることが好きだし、読者に読んでもらえることが好きなんです。
だから彼女も書いたのでしょう。つまり自分の人生の最期に自分の最も好きなことをやっていたのだと思います。

そしてぼくみたいな読者が、その本を読んで感想をSNSで述べたりするって山本さんには本当に嬉しいことなんだと思います。
ぼくも余命宣告されるような病気になったら書きますよ、きっと。商業出版されるかどうかは別ですが。
そうやって自分の最期の日々を記録に残すんじゃないかな。

いい作品でした。
いい作品が残せてよかったですね、山本さん。

農協の闇(窪田新之助)2022年11月22日 22時11分51秒

農協の闇(窪田新之助)
農協(JA)に関する不祥事や暗部について書かれた本です。
JAは非常に幅広く事業を展開しているそうです。やらないのは「パチンコと風俗だけ」と言われるくらい、何でも行う「何でも屋」なんだそうです。
そうすると、いろいろと無理が出てくるようで、この本では特に共済について深掘りしていました。
テレビCMでやっていますよね、♪ JA共済 ♪〜〜。
こんな内情があるのかと驚くのですが、こういうのってどこにもあるのでは?とも思ってしまいます。

ま、大体、大きな組織って内側が腐っているんですよね。
前例を踏襲するので、腐敗は温存されて、誰も改革なんてしません。そんなことをすれば組織から弾き出されるから。
そういう意味では暗澹たる気持ちになる作品です。

この本とは別ですが、ぼくがクリニックを作った16年前にこんなことがありました。
開業の準備をしているとき、新聞屋さんがやってきました。
新聞をとってくれと言うのです。
ぼくはクリニックで新聞を読むような余裕はありませんので、断りました。するとその販売員さんは、どうしてもお願いしたいと帰ろうとしません。ぼくはすっかり困ってしまいました。
ちょっと怖い感じの人だったし。
で、どうなったか。
その人は、ぼくに6か月分の新聞代を押し付けたんです。
このお金で新聞をとってくれと。
つまり自腹を切って、新聞購読の業績を上げたかったのですね。

こんなことで、新聞の発行部数を競っているなんて、なんてむなしいのだと心底思いました。
え? どこの新聞かだって?
もう16年前なので、覚えていません。
朝日だったかな・・・読売だったかな。
でもね、一言言わせてもらうと、たとえ新聞代をもらったとしても、うちは損するんですよ。
クリニックって一般の家庭のようにゴミをだすことができないんです。
業者さんに来てもらってゴミを回収してもらっているのです。つまり新聞をとるということは、ゴミ代をぼくが払わなくていけないということです。

長く生きていると、世の中にはいろいろ表に出せない裏事情があると分かってきます。この本はそういうJAの裏をしっかり取材して告発した1冊でした。充実した内容です。
興味のある方は、ぜひ、どうぞ。力作です。

裸で泳ぐ(伊藤詩織)2022年11月20日 22時35分54秒

裸で泳ぐ(伊藤詩織)
伊藤詩織さんのエッセイです。
「あれから」の日々を書いたものです。やや詩的な表現もあり、書き手の個性が出たいいエッセイだと思いました。
「Swim Naked」
「サバイブから生きるへ」
が特に良かったかな。
裁判には勝ちましたが(部分的に敗訴)、それで「うれしい」とはならないでしょう。
まず、サバイブして、それから自由に生きてほしいと思います。
いい本です。おススメします。

映画『アメリカン・スナイパー』2022年11月19日 22時56分29秒

映画『アメリカン・スナイパー』
クリント・イーストウッドの映画です。
毎回のことですが、強烈なエグさでした。もちろん、ぐいぐい引き込まれる面白さはあるのですが、ただの娯楽で終わらないところが真骨頂ですね。
愛国って何なんだろうと考えてしまいました。
『ディア・ハンター』のこともちょっと思い出しました。

21世紀最高の映画監督はイーストウッドではないでしょうか。
この爺さん、とてつもない人です。

映画『トップガン マーヴェリック』2022年11月16日 22時40分48秒

映画『トップガン マーヴェリック』
『トップガン マーヴェリック』を観ました。
ちょっとご都合主義の展開もありましたが、さすがハリウッド映画!
おもしろかったし、胸が熱くなりました。
1作目のあらすじは知っておいたほうがいい感じです。

トム・クルーズってぼくと同じく還暦なんですよね。
何でこんなに違うの?(笑)