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そう言うあなたはどうなの?2011年06月13日 19時27分16秒

日本で現在最も世界的に名の知られた作家、村上春樹さん。
その村上さんがスペインで講演し、福島原発の事故に触れて「日本人は核にノーと言い続けるべきだった」と発言しています。
彼の主張は、日本社会が「効率化」を追求するあまり、自分たちの手で国を破壊してしまったということらしいです。

作家は作家らしく本を書いていれば良いのに、なぜこういった政治的発言をするのかぼくにはよく分かりません。
だが、多くの人は彼の発言を聞けばカッコいいと思うでしょう。
しかし原発問題に関して発言を続けて来た人々からみれば、村上さんの発言は、幼稚に過ぎて耳を傾ける価値もありません。

村上さんは「日本人は核にノーと言い続けるべきだった」と今頃になって主張しますが、そういうあなたはどうなんですか?
「ノー」と言い続けましたか?

このブログを読んでいる若い人たちは知らないでしょうが、ぼくが大学生だった頃は、原発を推進しようとする自民党と、これに反対する社会党や共産党、そして市民運動の壮絶な闘いがあったのです。
原発がなぜ必要かという問題を突き詰めていけば、経済とは何か? 資本主義とは何か? という問いにぶつかります。
その当時は、「核にノーと言い続け」た日本人もたくさんいたのです。
しかしそういう主張をする人間は、日本という国家の主流から弾き出されて、マイナーな生き方を選ぶしかなくなります。
体制側、エスタブリッシュメントと闘うというのはそういうことです。

村上さんは商売として本を書き、日本で最も本を売ることができる超ベストセラー作家で、彼の年収はぼくの100倍くらいかもしれません。
日本を代表する大金持ちでしょう。
その彼が、資本主義社会の根本を揺るがすような「行動」に出るなんて絶対にあり得ないと断言しておきましょう。

以前、彼は自身のことを壁にぶつかって潰れる卵にたとえていましたが、この発言も今回の「原発批判」とよく似ています。
体制を批判する振りをして、その実、資本主義社会の山の上に立っているのは、見る人が見れば、ただのマンガです。

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