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『足摺岬』・田宮虎彦を読む2008年02月13日 19時58分02秒

田宮虎彦の『足摺岬』を読みました。
まず一読して、その漢字の使い方が独特であることに気付きます。
一般的になじみの少ない難しい漢字を使っている反面、たとえば「あるく」が平仮名だったりします。
読点の打ち方も、そこは文学なのでしょう。独特の間があることが感じられます。
そして、そこで表現されていることは、、、。
主人公の心象表現よりも、足摺岬の圧倒的な迫力と、連日吹き荒れる時化の様子が、物語の色合いを作っています。
また、老遍路が語る戊辰戦争の話しはとても強烈です。
こういった話しを創作できる人間の脳の力って、一体どういうものなのでしょう。
まあ、凡人には真似が出来ないから、作品が書かれた後も何10年と読み継がれているのでしょうね。
今度はね、梅崎春生の『桜島』を読みましょう。
この作品にも高校生のころ、非常に感銘を受けました。

今夜は勉強会2008年02月14日 22時15分34秒

診療が終わって出かけてきました。
保険医指導講習会です。
千葉の街は本当に寒かった。つい、赤ちょうちんに入りたくなりますが、、もちろん、そんな勇気はありません。
さっさと家へ帰ってワインでも飲みましょう。

ステレオタイプ2008年02月15日 20時18分32秒

新聞記事を読んでいて、
「・・・と言ってがっくりと肩を落とした」
とか、
「・・・と頭を抱える」
とかいう表現、よく見ませんか?
そんな時、あれ? おかしいな? と思いませんか?

新聞記者にインタビューを受けて、記者の目の前でこうべを垂れて、両手を持ちあげて、その両手で頭を挟み込む、つまり「頭を抱える」という行為を実際にする人なんて、この世にいると思いますか?
まあ、まずいないですよね?

ですが、新聞記者はすぐにこういった「紋切り型」の表現を使います。ステレオタイプですね。手垢にまみれた表現と言わざるを得ませんが、なかなか無くなることがありません。

さて、今朝の読売新聞の社説は、開業医の診療報酬を減らすことが出来なかったことを、あたかもそれによって勤務医が多忙になっているみたいな主張でした。
しかしそれはちょっと違う気が。

開業医と勤務医の関係を論じる時に、どうしても両者を異なった二つの職種と考えがちですが、そうではありません。
医者になっていきなり開業医になる人はいません。10年、20年と勤務医をまずやるのですね。
その後に、人によっては開業医を選ぶ。
収入は開業医の方が多いと言われていますが、勤務医はいろいろな意味で楽をすることが可能です。
勤務医が一概に激務というのは、実像とかなり違っています。

JFK2008年02月16日 22時53分19秒

今日は夕方にちょっと時間があったので、DVDを観ました。
オリバー・ストーン監督の『JFK』です。
まあ、何回目になるか分かりませんが、面白くて時々観てしまいます。
映画のことになると、いくらでも書くことがあって、止まらなくなります。
昔から本当に映画が好きなんですよ。

『JFK』とはもちろんケネディ大統領の暗殺事件を描いた映画です。
これを観ると、いかにアメリカという国が恐ろしい国か分かりますよね。
だって、アメリカは金儲けのためにベトナム戦争でアジア人を200万人も殺し、これを止めようとしたケネディ大統領を暗殺しちゃう、つまりクーデターを起こしちゃ国なんですよ。

映画ではそういうことが丹念に描かれています。
これを日本に当てはめて想像できますか?
自民党のナンバーツーの政治家が、たとえば官房長官が、トップの福田さんを殺しちゃうんですよ。

昔の旧・ソ連よりもはるかに目茶苦茶で怖い国です。
何で日本人はこの国を自由と民主の国って誤解してるんでしょうかね?

ちゃんちゃらおかしい、プライベート・ライアン2008年02月17日 17時23分06秒

ちょっと映画づいてしまって今日はDVDを観ました。
スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』です。
1998年にアカデミー賞を5部門も受賞した名画ですよね。
どれどれ、、、
まず何と言ってもその戦闘シーンのリアルさ。
かつて流行したホラー映画ではないですか?
内臓は飛び出る、手足はちぎれる、頭は吹っ飛ぶ。
戦争の悲惨さを訴えているつもりでしょうか?
そして、ライアン二等兵を探すと言う不条理なミッション。
まあ、しかし、結局のところ、この映画は、良い意味でも悪い意味でもアメリカに昔からある『戦争映画』にすぎません。
なぜ、戦争が起こるのか?
戦争を起こす側はどれだけ儲かるのか?
戦争を起こされる側は、どれだけ不条理な立場に追いやられるか?
などなどは、まったく描かれていません。
だから、体制側は安心してアカデミー賞を5部門も与えたのでしょう。
でもさすがに恥ずかしかったのか、『作品賞』は与えませんでしたね。

スピルバーグ監督は中国の政治姿勢に抗議して北京オリンピックの開会式のプロデュースを辞退したそうですが、では、あなたの母国のアメリカは、イラクで一体何をやっているのですか?
ついこの間のベトナム戦争では何をしたのか?
そういった事には一切口を閉ざして、人の国には、文句をつけるんですね。
オリバー・ストーン監督はちゃんとアメリカの暗部を告発する映画を作って、なおかつ興行として成功していますよ。
プライベート・ライアンで『戦争』を描いたと言いたいのなら、ちゃんちゃらおかしい。
スピルバーグは、インディ・ジョーンズを作っていれば良いんです。

今日は閑散と・・・2008年02月18日 20時59分33秒

今日は月曜日なのに、クリニックは閑散としていました。
午前中はそれなりに患者さんがお見えでしたが、夕方になると完全に時間があいてしまいました。
まあ、こんな月曜日も良いでしょう。
で、夕方はスタッフの給与計算やらクリニックの1か月の経費のまとめです。
雑用ですよね。
大学在職中はさんざんやったなあ。
というか、医者をやっている時間よりも雑用をやっている時間の方が長かった。
というか、雑用がメインだったな。
医者としてあんまり働いていないのだから、あれくらい給料が安くても、まあ、今から考えると仕方がないかもしれない。
では、大学の先生は一体誰から搾取されているんでしょうね?

さて、今日は雑用をどんどんこなして、すっきりです。
結局のところ、僕は雑用をこなすのが苦手じゃないんですね。

今日も閑散と・・・2008年02月19日 20時38分23秒

ついこの間まで、咳の患者さんが多かったのですが、それも減ってきましたね。
インフルエンザもほとんどいません。
クリニックは今日も閑散としていました。
さて、明日は休診日。
スタッフのみんなにはゆっくり休んでもらいましょう。
僕は大学病院へ出かけます。月に一回の診察日です。
必要とされる間は、出かけて行きましょう。
一人一人時間をかけてゆっくり診察しましょう。

1日を生き切る2008年02月20日 20時13分28秒

今、大学病院から帰って来ました。
朝9時から4時間をかけて、7人の子どもを診察してきました。
みんな一人一人、難題を抱えながらも強く逞しく生きています。

お昼はちょっと休んで、夕方からは周産期カンファレンスに出席しました。
産科と小児科と小児外科の合同カンファレンスです。
総勢30名くらいでしょうか?
これだけの医師が集まって知恵を出し合う訳ですから、このアクティビティーは本当にすごいと思いますよ。
しかし、こういった会議に出ていると、普通に妊娠して、普通に赤ちゃんを産むということが、いかに奇跡的であるかが実感させられます。
午前中に僕が診察した子たちを見ていても思いますが、「生きる」っていうことがどれだけ難しいかが本当に分かります。

周産期カンファレンスでは、命がけで赤ちゃんを産もうとしているママの話が出てきて、ちょっと深く考え込んでしまいました。
このママは、僕が大学を退職する寸前の最後の患者さんだったんです。
赤ちゃんを欲しいというその思いの深さは、男には最後は理解出来ないのかも知れませんね。
自分の命と引き換えですからね。

この世には命を粗末にしている人が、いくらでもいますから、本当に不公平、不条理です。

日本語を解説しましょう2008年02月21日 20時12分47秒

雑誌『小児外科』からエッセイの執筆依頼が来ています。
「小児外科医の散歩道」というコーナーです。
何を書いても良いのですが、締め切りがあと3週間後くらいに迫ってきました。
これまでのエッセイに目を通してみると、自分のかかわった「忘れられない患者さん」について書いているケースが多く見られます。
僕は何を書こうか?
やはり、書く以上は、「うん、やっぱり松永はへそ曲がりだ」と言われたい。
めちゃめちゃ反体制的なことを書いて、掲載を拒否されたりして。
天皇制のことを書いてみようか。
なーんて。
僕はこのブログで言いたいこと、書きたいことをさんざん述べてきましたから、その総集編といきましょうかね。
日本語を解説するというのはどうでしょう。
日本人であれば、誰でも日本語が書けます。
しかし、日本語ってどういう構造になっているかって、けっこう皆さん知らないですよね。
読点って、どこに打つのか知っていますか?
ちょっと傲慢な感じもしますが、日本語解説を書いてみましょうかね。
『小児外科医のための日本語入門』ってどうですか?

モノレールで散歩2008年02月23日 17時58分59秒

今日のクリニックは空いていました。
で、午後はちょっと出かけましょう。
車ではなく、モノレールで。
JP千葉駅の目の前には「そごう」がありますが、僕はここへは2回しか行ったことがありません。
それでも千葉市民かって感じですよね。
そごうの本屋で買い物ですが、その前に腹ごしらえをしましょう。
お、目の前に回転寿司の「うず潮」があるじゃないですか?
先日、有楽町でお寿司を食べた「うず潮」のチェーン店ですね。
お、中はけっこう広い。有楽町とはえらい違いです。
まずは、焼きサーモン。うま。
そして、穴子。うん、まずまず。
回っているものよりも、握ってもらいましょう。
「真鯛!」
うん、うま。あっさり。
「かんぱち!」
ちょい歯ごたえあり? うまいです。
「大切りビンチョー!」
でか。そして、柔らかい!
「いわし!」
身が締まってる。うまいです。
「中トロ!」
文句無し。うま!
お腹一杯です。もう食べられません。
1363円でした!
また、行こうッと。