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『足摺岬』・田宮虎彦を読む2008年02月13日 19時58分02秒

田宮虎彦の『足摺岬』を読みました。
まず一読して、その漢字の使い方が独特であることに気付きます。
一般的になじみの少ない難しい漢字を使っている反面、たとえば「あるく」が平仮名だったりします。
読点の打ち方も、そこは文学なのでしょう。独特の間があることが感じられます。
そして、そこで表現されていることは、、、。
主人公の心象表現よりも、足摺岬の圧倒的な迫力と、連日吹き荒れる時化の様子が、物語の色合いを作っています。
また、老遍路が語る戊辰戦争の話しはとても強烈です。
こういった話しを創作できる人間の脳の力って、一体どういうものなのでしょう。
まあ、凡人には真似が出来ないから、作品が書かれた後も何10年と読み継がれているのでしょうね。
今度はね、梅崎春生の『桜島』を読みましょう。
この作品にも高校生のころ、非常に感銘を受けました。