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ステレオタイプ2008年02月15日 20時18分32秒

新聞記事を読んでいて、
「・・・と言ってがっくりと肩を落とした」
とか、
「・・・と頭を抱える」
とかいう表現、よく見ませんか?
そんな時、あれ? おかしいな? と思いませんか?

新聞記者にインタビューを受けて、記者の目の前でこうべを垂れて、両手を持ちあげて、その両手で頭を挟み込む、つまり「頭を抱える」という行為を実際にする人なんて、この世にいると思いますか?
まあ、まずいないですよね?

ですが、新聞記者はすぐにこういった「紋切り型」の表現を使います。ステレオタイプですね。手垢にまみれた表現と言わざるを得ませんが、なかなか無くなることがありません。

さて、今朝の読売新聞の社説は、開業医の診療報酬を減らすことが出来なかったことを、あたかもそれによって勤務医が多忙になっているみたいな主張でした。
しかしそれはちょっと違う気が。

開業医と勤務医の関係を論じる時に、どうしても両者を異なった二つの職種と考えがちですが、そうではありません。
医者になっていきなり開業医になる人はいません。10年、20年と勤務医をまずやるのですね。
その後に、人によっては開業医を選ぶ。
収入は開業医の方が多いと言われていますが、勤務医はいろいろな意味で楽をすることが可能です。
勤務医が一概に激務というのは、実像とかなり違っています。