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55点同士の闘い2009年08月31日 23時42分25秒

総選挙が終わって、事前の予測通りの結果になりました。
なぜこういった結果になったのか、新聞やテレビなどで多くの人が語っていますが、どれもあまり的を射ていないように思えます。

一番多い解説が、民主党が良いのではなく、自民党がだめだったという論調です。
本当にそうでしょうか?

これだけ民主党が多数を占めると、評論家や解説委員などの偉い人たちは、照れてしまうのか、民主党は素晴らしいと素直に言えないのではないかと見受けられます。

また、民主党は勝ち過ぎたというしたり顔の説明もよく聞きます。
しかしそれを言うならば、4年前の郵政選挙も同じです。
実はあの時だって、自民党と民主党の得票数は、議席ほど大きく離れてはいなかったのです。

こういった大差になるのは、小選挙区制度を敷いているのだからしかたありません。
ま、同時に「重複立候補の惜敗率による復活当選」というのもありますが。

ただ、今回の選挙は、前回と違ってマスコミの政治のワイドショー化はありませんでした。
そういったものを無しに民主党は300議席を取ったのだから、そこは評価して良いはずです。
しかしマスコミは絶対にそういうことは言いません。
前回の恥を思い起こしてしまいますからね。

自民党はこれまでもたびたび「結党以来の危機」を迎えて来ました。
そのすべてを乗り越えることができた最大の理由は、自民党に代わる政党が無かったからです。
これに尽きます。

鳩山さんはそれを指して、「今までの野党があまりにもだらしなかった」と自己批判していますが、この辺の分析が一番正しいのではないでしょうか?

ま、言ってみれば、民主党は55点くらいまで上がってきた。
そして自民党は55点くらいの力に落ちてしまった。
同じ55点ならば、国民は民主党を選びますよ。

今朝は4大新聞の社説を読みましたが、すべてに共通していることは、民主党よ、公約を破ってもいいから、無茶な政策はとらず、現実的な対応をしておくれという点です。
そして連立を組む社民党への懸念。
確かに僕もそう思いますよ。
今回の選挙で社民党は決して勝った訳ではありません。
そのわずか数議席の社民党がキャスティング・ボードを握り、外交問題で国政を混乱させることは許されないと思います。

再来週くらいに開催される国会で、麻生さんが首班指名で自分の名前を書かせようとしているのは、自民党の分裂を避けるためでしょう。
もし、首班指名までの間に、自民党の総裁選を行えば、負けたグループは自民党を割って、民主党に接近してしまうと思いますよ。
自民党はしばらくの間、「自分探しの旅」を続けるのでしょうね。
55年体制が終わり、高度成長が終焉したのだから、自民党って何? という問いに対する回答が必要です。

そんな状況の中、「今こそ立党の精神に立ち返るべき」と言っている政治家の姿を見て嗤ってしまいました。
時代が読めていませんね。