アクセスカウンター
アクセスカウンター

安倍三代(青木理)2017年07月18日 21時35分51秒

安倍三代(青木理)
青木さんの本ですから安心して読めます。
いつものように文章は上手だし、取材もしっかりしています。
(最後の方で、成育医療センターの絵野沢先生が出てきてびっくり。昔、一緒の研究班で仕事をしたことがあります)

しかしながら、本書のテーマがどこにあったのか、最終章で少しぶれたようにも思えます。
政治家の世襲がテーマならば、安倍三代でなくてもよかったわけです。
なぜ安倍さんを描いたのか?
最高権力者だから? そうすると世襲により政治家が劣化するということは、何か後付けのように感じられてしまいます。
青木さんが安倍首相を鋭く批判するのは大変よくわかるし、ぼくもまったく同感なのですが、そこはルポルタージュと評論を切り分けた方が作品の完成度は上がったように思えます。

青年時代の安倍晋三の非・政治的な態度を描きたいために、初代と二代目を描いたのでしょうか? そこはわかりませんでした。
ま、とんちんかんな意見であれば申し訳ありません。