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人生の残り時間が少なくて焦る2013年05月16日 22時53分31秒

そう言えば昔、こういう本を読んだなと思って本棚を探したらありました。
川喜多愛郎先生の「医学史と数学史の対話」です。

1992年の本ですから、ぼくが大学院生だった時に読んだはずです。
あの時は、難しくてよく分からないなというのが正直な感想でした。
今日、数10ページを読み返してみましたが、やはり難しいところが多々あります。

要するに、自分には教養がない。だから理解できない。
医学部の学生時代、医学史を学ぶことはなかったし、医者になってからもそういったことはまったく教わりませんでした。
ま、教えられる人がいなかったのでしょう。

ですが、良い医者であるためには「教養」が必要です。
豊かな人間性と言ってもいい。
そして未来の医療を洞察するためには医学史を知る必要があると、先日ここで書いた通りです。

川喜多先生は外科学を「人間機械論」で理解しています。
「悪い部分を取る」「故障した部分を修復する」
そして「臓器を取り替える」
たしかに外科学にはそういう部分が多々あり、従って「教養」も要らないし、「医学史」を知る必要もないのかもしれません。

そう考えると、自分が歩んできた道にいかほどの価値があったのかと非常に心許なくなります。
大学院で、川喜多先生をはじめ、真の学者に出会えたことが、せめてもの救いでしょう。

悔いても仕方ありませんから、残りの人生にラストスパートをかけて、「歴史」を学んでみたいと思います。
時間不足で若干、焦りますが。
まあ後10年くらいは頭はシャープでしょう。
10年計画で本当に必要な本をコツコツと読んでいきましょう。