アクセスカウンター
アクセスカウンター

無冠の男 松方弘樹伝 (松方 弘樹, 伊藤 彰彦)2017年06月25日 20時56分01秒

無冠の男 松方弘樹伝
とても面白い本でした。基本的には松方さんに対するインタビューで出来ています。
ぼくがこの本を手にした理由は、伊藤さんの前作「映画の奈落」があまりにも面白かったからです。
ただ、本としての出来栄えはかなり違ったものになっています。

面白いことは良い本であることの必要条件ですが、十分条件ではありません。
松方さんが高倉健をどう思っているのかは、興味深く面白いのですが、本の完成度とは関係ありません。
このインタビューを通して何が描きたかったのか、その意図は分からなくはないのですが、少し物足りない部分も感じました。
松方弘樹さんの評伝を読みたいという人には満点の本だと思いますが、松方弘樹を通じて映画の盛衰を知りたいという読者には、もうちょっと筆者の評論・分析を聞かせてもらいたかったという気がします。

ただ本作における伊藤さんのインタビュー術は見事だと思います。
話の聞き方が実にうまい。だから面白い本に仕上がっているのかも。勉強になりました。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック