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「裏がえしの自伝」 (中公文庫) 梅棹 忠夫2013年02月07日 23時21分48秒

裏がえしの自伝
これはめちゃくちゃ面白い本でした。
梅棹さんの著作を読むのは何冊目になるのか、ちゃんと数えていませんが、これまでで最も楽しませて頂きました。
「裏返しの自伝」とは、自分がなれなかった6つのジャンルで自分を語っているのです。

大工
極地探検家
芸術家
映画制作者
スポーツマン
プレイボーイ

だけど、なれなかったのに何故語れるかと言えば、「職業」にはしなかったけど「ハイ・アマチュア」だったからです。
これほど多彩な才能を持った人というのはなかなかいないと思います。
この本にはきちんと「オチ」が付いていて、最後のプレイボーイというのは女性にもてる「プレイ」ではなくて、人生に余裕のある「プレイ」と解釈します。
車の「ハンドルの遊び」と同じ意味ですね。
従って「人生には目的などない」と考える梅棹さんは、プレイボーイにだけはなれたのです。

ぼくなぞまるで才能の無い人間ですが、だからと言って梅棹さんと比べて自分が惨めだとは思いません。
才能があろうがなかろうが、人間はまず実在として存在するのですから、よりよく生きる以外幸福になる方法はないのです。
ま、ちょっと憧れますが、ぼくはこの程度の能力で十分に満足です。

お勧めの名著です。
特に若い人は読んでみてください。

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