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医学生諸君! 小児外科医になるな!2009年08月18日 12時39分29秒

新聞を読んでいたら、NPO法人「日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会」というのが設立されたそうです。

産科医・小児科医の減少が問題になって久しいですが、今度は外科医の減少が問題になってきたようです。

「子ども」でなおかつ「外科」となると、「小児外科医」は日本で一番将来が悲観される医師かもしれませんね。
もっと小児外科医を増やさないと、日本の小児医療に未来が見えなくなりかねません。

ところが、小児外科学会の中には、もっと小児外科医を減らすべきだという意見を持つ医師がいます。
よく引き合いに出されるのはアメリカの例です。

患者さんを1ヵ所の医療機関に集中させて、少数精鋭の小児外科医がバリバリ手術をこなせばいいという考え方です。

こういう意見を持つ医者って、要は自分の既得権益を守りたいのではないでしょうか?

では、学会はどう考えているか?
日本小児外科学会は、手術を行っていない(僕のような)小児外科医に対して、「専門医」の資格を更新しない方向に動いています。
学会みずからが、小児外科医の数を減らしている訳です。

これはもう、学生に向かって、「諸君! 小児外科医になるな」と言っているのと同じことです。

少数精鋭だけの小児外科医が日本を支えていくという考え方は、それはそれで一理あります。
それは否定はしませんが、将来への道としては間違っていると思います。