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「逮捕されるまで」(幻冬舎)市橋 達也2011年02月04日 21時05分11秒

「逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録 」 市橋 達也
Amazonのレビューを読むと、この本の評判が非常に悪いことを知りました。
殺人を犯した人間(裁判はこれから)が、本を書くことのモラルの問題のようです。
そして幻冬舎の、出版社としてのモラルも問われているようです。

ですが、僕は殺人者にも本を書く権利はあると思います。
この本は、被害者を再度冒涜するような内容にはなっていません。
市橋容疑者が、本の中で「裁判で自分が有利になることしか書いていない」のは当たり前です。

だって裁判ってそういうものでしょ?
弁護士をつけて、一生懸命、自分の罪が軽くなるように弁護する訳ですよね?

幻冬舎が金儲け目当てだと批判する声も多いようですが、僕はモラルを逸脱しているとは思いません。
朝日新聞だって、産経新聞だって、お金を儲けるために出版をしている訳です。
幻冬舎だって、他の出版社だって、日本という資本主義社会の中ではブルジョア出版社です。

読者は、リンチに走ってはいけません。
殺人という大罪を犯した一人の人間がどうやって、2年以上逃亡を続けたのか、ある一定以上のノンフィクションになっていると僕は思います。

こういう本が、リンゼイさんに失礼だと考える人は、買わなければいいだけの話しです。