歴史は必ず進歩する！　医師・松永正訓のブログ

朝、車で出勤中にテレビを観るとはなしに、NHK朝の連続ドラマを観て（聞いて）いました。
すると、医者と患者家族の面談の場面が出てきました。

患者さんは膵臓がん。
医者は、手術は不可能、抗がん剤を使いましょうと説明します。
しかしその説明の内容たるや、あまりに現実離れしていて吹き出しそうになってしまいました。

脚本家の方が一生懸命考えて書いたのかもしれません。
しかし申し訳ありませんが、リアリティーがまるでありません。
でも、一般の方はこれを見て、何の違和感も感じないのでしょうね。
そういう意味では、医者の常識は世間の常識から離れていますよね。麻生さんじゃないけど。
でも、ま、それはどの職種でも同じでしょう。

不動産屋さんには不動屋さんの常識があり、彼らの専門用語なんて僕なんかほとんど理解不能です。
銀行へ行って、小切手を作ろうと思ったら、彼らの専門用語はまるで理解できません。
要は、すべての職種の人が自分たちの常識という狭い世界の中で生きているということです。

常識の壁を越えることは大変な作業です。
文学とか音楽とかの芸術は、その壁をやすやすと超えるので、本当に素晴らしいと思います。