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新型コロナワクチン 本当の「真実」(宮坂 昌之)2022年05月23日 22時07分03秒

新型コロナワクチン 本当の「真実」 (講談社現代新書)
昨年の本なんですが、興味があって読んでみました。
現在はオミクロン株に置き換わっていますので、また別の科学的根拠に基づいて議論する必要があるかもしれません。
しかしここで書かれていることは、基本的に現在でも通用することだと思います。

この本の最大の読ませどころは、嫌ワクチン派の医師への大反論です。ここまでよく書いたなと思うし、編集部もよくここまで書かせたと思います。
筆者の宮坂先生は、科学リテラシーを身につけて正しい情報をゲットするように読者に説いていますが、いや、それはなかなか難しいのではないでしょうか?

一般の人には、ハゲタカジャーナルと査読のあるジャーナルの違いなんて分からないでしょう。
英語の論文にこう書かれていると医師が説明すればほとんどの人は信じるでしょう。
先生は、メディアの科学知識のレベルが低いことを嘆いていましたが、それはそうでしょう。
メディア関係の人ってほとんどが文系出身だと思います。
免疫の仕組みなどまったく分からないでしょう。

結局いつの時代でも「陰謀論」みたいなものは跋扈します。専門家はそれに対して、一気に決着をつけるような一打を放つことは不可能なので、地道にコツコツと啓蒙活動をしていくしかないのではないでしょうか。
そういう意味で、この本はいい意味で地味な良書だと思います。

新型コロナは「普通の風邪」ではありません。もっと恐ろしい感染症です。
でもそれは、ある一定以上の年齢の人や基礎疾患のある人にとってです。
12歳未満の小児にとって、新型コロナはほとんど「普通の風邪」であり、インフルエンザやRSの方が危険と言えるのではないでしょうか。
だから、12歳未満のワクチンは努力義務から外れたのだと思います(オミクロン株に対するデータも不足している)。

4回目のワクチンがそろそろ始まりますが、対象を60歳以上と基礎疾患のある人に絞っています。これは正解でしょう。
新型コロナワクチンについて知識を整理したい方はぜひ読んでみてください。おススメします。