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着床前診断に歯止めを2022年02月23日 08時57分49秒

体外受精させた受精卵の一部を使って遺伝子解析を行なうのが着床前診断である。受精卵を選別することによって、選択的人工妊娠中絶を避けることができる。日本産婦人科学会が2021年4月に公表した着床前診断の適応変更に関する最終報告では、対象となる疾患が拡大されることになった。

これまでは成人になるまでに命を落とす可能性が高い遺伝性疾患にのみ着床前診断が適応とされてきた。今回の変更によって、成人になるまでに発症する「有効な治療がない疾患」や「高度で負担の大きい治療を要する疾患」までが対象に含まれるようになった。また、審査も各施設の倫理委員会に委ねられるようになった。

健康な子どもを授かりたいと思う気持ちは、誰しもが思う当たり前の感情である。これを否定することは誰にでもできない。したがって遺伝性疾患の保因者である親が、着床前診断を受けたいと言えば、納得する国民は多いだろう。特に母親の気持ちを大事に考える産科医は賛成の立場を取ることが多い。

しかし人間の持つ原初的な欲求に対しては、常に倫理的な歯止めをかける必要があることも忘れてはならない。倫理とは、人の行いが善であるか否かを心の奥深くまで掘り下げて考える営みである。受精卵は、確かに人ではないかもしれない。しかし生命の萌芽であることは間違いない。受精卵を選別して破棄する行為は、人を大切にしないことにつながり、弱者を切り捨てることにつながる恐れがある。

そういった選択をした親が、いつの日か受精卵を破棄したことに罪悪感を抱かないであろうか。また、すでに年上の病気のきょうだいがいた場合、その子が着床前診断の意味を理解できる年齢になったとき、心に傷を負わないだろうか。それとも、親は着床前診断を受けたことを、きょうだいに一生隠すのだろうか。

遺伝性疾患の克服は現代医学の悲願である。着床前診断は過渡期の技術に過ぎないのかもしれない。そしてこの検査法は、結局家族に幸福をもたらさない可能性もある。検査を受けることは極めて個人的なことではあるが、その個人の行為に裏側に生命尊重への思いの弱さがあると、そうした思いの集積は社会全体に広がり一つの思想につながっていく可能性がある。

そのことを十分に踏まえて、学会は検査対象の拡大には慎重になってほしい。また、検査を希望する人も自分の心とよく向き合って、着床前診断によって家族が幸福になれるか深く考えてみてはどうだろうか。

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