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サラ金の歴史-消費者金融と日本社会(小島 庸平)2022年02月22日 22時08分13秒

サラ金の歴史-消費者金融と日本社会
2021年の新書大賞をとった作品です。
まず、目の付け所がいいですよね。
サラ金の歴史です。
ただ単に、サラ金の「悪」をぶっ叩くのではなく、サラ金100年の歴史を経済学の観点から紐解いていきます。
サラ金は栄華を誇った時期もあり、冬の時代もあり、また盛り返した時期もあり、波瀾万丈な職種です。
今でも無くなっていないのは、すべて「悪」で説明できないからでしょう。
あるときには人助けになっていた面があることは否定できません。
しかし社会的に多くの問題を生み出していたのは、ここでぼくが言うまでもないでしょう。

そう言えば、あったな、「むじんくん」。それ以外の自動契約機は記憶にないけど、本書によれば、「いらっしゃいまし〜ん」「お自動さん」「¥enむすび」「ひとりででき太」などがあったそうです。ウケる。

膨大な資料に基づいて書かれた大作です。表現にちょっと冗長な部分もありましたが、なかなか書けるような本ではありません。
著者も立派ですが、中公新書もえらいと思います。
新書大賞は当然でしょう。おススメします。