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となりの少年少女A: 理不尽な殺意の真相(草薙厚子)2018年07月08日 16時58分01秒

となりの少年少女A: 理不尽な殺意の真相(
動機が理解しがたい少年犯罪についての考察です。
いくつかの犯罪が紹介されていますが、その一つ一つが世間を騒がせたので、誰もが知っている事件ばかりです。
なぜこうした事件が起きたのでしょうか?
タイトルには明記されていませんが、犯行を起こした少年少女には発達障害があったというのが著者の分析です。

たしかにそういう一面もあるでしょう。
ただ、そうだとすると、どうやって事件を未然に防ぐことができたのか、とても難しいなと感じさせます。
発達障害の中に、自閉症スペクトラム障害という疾患があり、自閉症スペクトラム障害のうち知的な遅れがない症例をアスペルガー症候群と呼びます。
アスペルガー症候群とはコミュニケーションの障害と過度のこだわりをを特徴とします。
もっと分かりやすく言うと、相手の心が分からない、自分のこだわりから離れられないということです。

とうぜん、アスペルガー症候群の子どものすべてに犯罪指向がある訳ではありません。
しかし、こうした子どもが「人の死を見てみたい」と思ってしまうと、相手の気持ちを慮ることが出来ず、いったん思い込むと実行に移さないと気が済まないのです。
裁きを受けた後も、更生が難しいと言えます。被害者感情を理解出来ないからです。
アスペルガー症候群は診断が難しいばかりでなく、根本的な治療法がないため、この障害を抱える子どもは相当に困難な生き方を強いられることになります。

それをどうやって解決していくか。それは本書を読んでも見えてきませんでした。
では今後医学が進歩して改善していくのでしょうか。
それは何ともわかりません。
小児がんと比較すると問題点が明瞭になります。
小児がんは放置すると100%死に至りますので、小児科医たちが全力で治療法を研究します。
診断はクリアカットで誰にでも分かります。
現在でも抗がん剤という治療方法があるので、これを改善させていくという手順が見えています。

発達障害には一部薬物療法が有効ですが、こうした小児がんのような治療開発の道筋が見えません。
世間の関心はどんどん高まっていますが、皮肉なことに診断や治療はなかなか進まない可能性が高いと言えます。

キング・クリムゾン 増補新版 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)2018年07月08日 21時17分05秒

キング・クリムゾン 増補新版
ハードロックの王者と言えば、レッド・ツェッペリンでしょう。人気もナンバーワンでしたし、同じメンバーで安定してアルバムを発表し続けました。
ですがぼくは、ディープ・パープルの方が好きでした。グループは内紛・喧嘩が絶えず、すぐにメンバーチェンジしてしまうのですが、「スモーク・オン・ザ・ウオーター」などロック史上最高傑作の作品をいくつも残しています。

プログレッシヴ・ロックの王者と言えば、ピンク・フロイドでしょう。人気もナンバーワンでしたし、同じメンバーで安定してアルバムを発表し続けました。
ですがぼくは、キング・クリムゾンの方がやや好きでした。グループは内紛が絶えず、すぐにメンバーチェンジしてしまうのですが、ロックとしての瞬発力・破壊力は飛び抜けていたと思います。

キング・クリムゾンは現在でも活動を続けていますが、ぼくの心の中ではアルバム「レッド」をもって終わっています。
傑作アルバムは数多いのですが、ぼくは今でも「USA」をよく聴きます。
ぼくの青春は、ディープ・パープルとキング・クリムゾンという感じです。