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たった一人が世界を動かす2007年07月28日 19時59分46秒

昨日は千葉県がんセンターの中川原先生と会食していて、色々な話しをうかがいました。やはり世界的に高名な科学者ですから言葉に重みがあります。
先生は、「たった一人が世界を動かす」と言っておられました。
これは一人の天才が、、、という意味ではありません。逆です。
愚鈍とも思える様な地道な努力が必ず実を結び、いつかそれが世界を動かすと言う信念の言葉です。
こういった言葉にはとても勇気づけられます。
なぜなら僕自身が「愚鈍タイプ」だからです。僕は頭の回転が速い方じゃありません。ただ、しつこく執念深く物事を考えます。科学論文の業績が人よりも多いとするならば、それは人よりも執念深く考えた時間が長かっただけです。
大学時代、東京まで出かけてほんとーーに色々な会議に出ましたが、会議中、一度も発言しなかったことは一度や二度ではありません。
何であんなに皆さん、たくさん喋れるのだろうかといつも僕は不思議でした。本当に考えて発言してるの?という感じです。
僕には真似ができません。
また、中川原先生は、「分かる人には分かる。必ず見ている人がいる。結果はいつか必ず現れる」と言っていました。
そうですか。僕はこれと同じことを以前に東大の橋都・前教授に言われたことがあります。
僕は20年間、学会活動をした中で、人から痛烈に批判を受けたことが2回だけあります。
1回目は、土田先生が慰めてくれました。橋都先生の前の東大の教授先生です。
2回目が橋都先生。その時は、「分かる人には分かる」と全面的に僕を応援してくれました。
僕はこれからも愚鈍に地道にがんばりましょう。一生かかって、無駄に終わっても良いじゃないですか。
そう言えば、Vero細胞を樹立したウイルス学教室の安村先生が使ったクリーンベンチには、「雨だれ岩をも穿つ」とラテン語で書かれていました。
良い言葉です。僕はこの言葉が好きです。