漂うままに島に着き(内澤旬子)2019年08月18日 15時11分59秒

漂うままに島に着き(内澤旬子)
安定のおもしろさです。
びっくりするような内容ではありませんが、そうした内容でも読ませてしまうところが、内澤さんの筆のうまさですね。
エッセイを書いて本として出版できるのは本当に羨ましいです。
ぼくがエッセイを書いても、出版してくれる会社はどこを探してもないでしょう。
この本の最大の評価の分かれ目は、あとがきではないでしょうか?
内澤さんも相当まよって転居したことを書いたと思います。
これは作家さんが決めることですから、外野は黙っていましょう。

内澤さんは東京がイヤになって小豆島に移住したわけですが、ぼくは逆に東京へ行きたい。と言うか、戻りたい。
生まれも育ちも東京ですから、東京の便利さが大変よくわかってしまう。
移動に車は必要ありませんから、老人になっても大丈夫。
美術館も音楽ホールもありますから、趣味の場には事欠きません。あ、ジャズライブハウスもありますね。

75歳くらいまで必死になって働けば、東京に小さなマンションでも買うことが可能になるでしょうか?
うーん、でも小さい部屋だと本が収納できない。
それにマンション代を払ってしまうと、老後に2000万円の蓄えが無くなってしまう。
そうか、やっぱり、このまま千葉暮らしか。
ま、それもいいか。

孤独の意味も、女であることの味わいも(三浦 瑠麗)2019年08月18日 22時39分51秒

孤独の意味も、女であることの味わいも
三浦瑠麗さんのことはほとんど何も知りません。
先日の参議院選挙の時に、ネット番組に出演していたのを偶然目にしただけです。
肩書きは国際政治学者。その番組では、率直に自分の意見を表明し、相手に遠慮なく質問していました。
思想的にはどういう立ち位置なのかは全然分かりませんでした。
その彼女が38歳にして半生記を書いた訳です。
薄い本なので、1時間くらいで読めます。

さて、エッセイ風に書かれた本書は、自分の半生を赤裸々に語っています。ここまで赤裸々でいいのか? と思ったりしますが、それは本人の自由でしょう。
「女である」ということにものすごい拘りを持った筆者が、その意味とか、困難さとか、ある種のいやらしさみたいなものを表現しているのだと思います。
三浦さんは美人なので、そうしたことに拘るのかもしれません。
しかし当然世の中にはそうでない人もたくさんいて、僕の妻は大変な美人ですが、「女である」ことに全然拘りがありません。
そういうところが好きで結婚したのですけど。
だから、こういう本を書く感性を持つ女性は僕の周囲にいなくて、ある意味これは、僕にとって知らない世界です。
これをどう読むかは、読者によって実に様々でしょう。