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「椅子がこわい―私の腰痛放浪記」夏樹 静子2010年03月29日 16時32分10秒

これは目茶苦茶面白い本でした。

推理小説で高名な夏樹静子さんが、耐え難い腰痛に3年間も苦しめられます。
いったいこれがどうやって解決されるのか?
それは、まさに超一級のミステリーを読んでいるかのよう。

はり? 灸? 理学療法?
そんなものは当たり前。
一番最初に出てきます。

中盤にある「霊」という章は、本当に強烈でした。

そして医師である僕の視点から見ても面白い。
医療って何だろうと考えてしまいます。

単純に人に勧められる本ってそんなに多くありませんが、この本はどんな人にでも素直に勧められます。

僕は中古の本(文春文庫)を購入しましたが、新潮文庫から新品でも出ているようです。
ただ、敢えて難点を言えば、「椅子がこわい」というタイトルはあまり良いと思えません。
ちょっとユーモアが混ざってしまうから。
内容はとてもシビアです。