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拗ね者たらん 本田靖春 人と作品(後藤 正治)2019年01月27日 21時03分53秒

拗ね者たらん 本田靖春 人と作品
タイトル通り、本田さんの人と作品を論じた評論集です。
本田さんと言えば、読売新聞が生んだ最高の記者です。読売退社後にも傑作ノンフィクションをいくつも書いています。
どれを読んでも面白いのですが、まだ未体験という読者の方には「誘拐」を勧めておきましょう。

その本田さんを、これまたノンフィクションの巨匠・後藤さんが論じたのですから、面白くない訳ありません。
こうやって本田さんと後藤さんが文章で並んでみると、二人には共通点があることが分かりました。
それは詩情です。
ノンフィクションには「形容詞」は不要です。佐野真一さんも言っていたし、この本の中でもそういう記述が出てきます。
しかし文章に詩情は必要です。
文から飾りをすべて除いていって、最後に残るのは、主語と述語と詩ではないでしょうか?

この本は一気に読むべき類の本ではないでしょう。
書斎の机に乗せておいて、時間を見つけて少しずつ読んでいくと良い時間が過ごせると思います。
間違いなく傑作です。

安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由(相澤 冬樹)2019年01月27日 21時25分10秒

安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由
現在、ベストセラーです。
この本に書いていることは、その通りなのでしょうし、大変重要なことが書かれています。
だから売れているのでしょう。
しかし、ノンフィクションだって文学ですから、ルポルタージュ文学としてもう少し磨き上げた表現が欲しかったような気がします。
暴露物は、ともすれば私怨を晴らす告発になるので、それは十分に考え抜いた方が良いかもしれません。
タイトルはちょっとプロレス風で、もっと文学の味わいのある表現の方が相応しいと感じました。
政治と報道のあり方の興味のある方にオススメです。

小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て(高橋孝雄)2019年01月27日 21時38分22秒

小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て
小児科医が書いた子育て本です。発売以来ずっとベストセラーです。
Amazonの評価も非常に高いし、興味を惹かれて読んでみました。

書かれていることは、まあ、その通りなのだと思います。
(ただし、とんびは鷹を生まない、というのはちょと遺伝学的に正しくないと思います)
この本は、子育てに役立つと言うよりも、メディカル・エッセイとして読むと面白いのではないでしょうか?
これだけ売れているということは多くの読者の琴線に触れたのでしょう。

ぼくも子育て論を書いてみようかな。え? 誰も読みたくない?
ま、そうかもしれませんね。