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あなたは何故、存在するのか?2013年11月10日 20時50分23秒

自分が何故、存在するのか、考えた経験の無い人はいないでしょう。
考え始めるときりがなくなり、若い頃には多くの人が大抵哲学を少々かじってみるものです。

僕も哲学の本はこれまでに何冊も読んできましたが、「完読」できたことは稀で、途中で意味が分からなくなり、ほとんどの場合放り出してしまいます。
哲学からのアプローチに対して生物学的な考え方もあります。

リチャード・ドーキンスの進化論は画期的、そしてセンセーショナルでした。
「利己的な遺伝子」が発表されたのは1976年ですから、考えてみればかなり前のことです。
僕も医者になってすぐの頃に読みました。

彼の説によれば、人は(生き物は)遺伝子の「乗り物」に過ぎない。
つまり人(生き物)が存在しているのではなく、遺伝子DNAが存在している。
DNAは永遠に生き続けるためにに、人(生き物)という「乗り物」を利用している訳ですね。
だからあなたが存在している理由は、あなたという人格が存在しているのではなく、DNAが存在しているからあなたがいるということです。

僕はこの考え方は正しいと思います。
しかし同時に別のことも考えます。
では、なぜ、あなたには「心」があるのか?

フロイトによれば、人間という生き物は、「本能」が壊れています。
私たちは「性欲」を本能と考えますが、それは間違っています。
なぜならば、人間以外の「生き物」は、「繁殖」だけの目的で行為をおこないますが、人はそうではない。
つまり人は高度に脳を発達させたために「本能」が壊れた。
その壊れた「本能」を埋めるために人は「心」を作ったのですね。

その結果「自我」が形成されてしまうので、私たちがDNAの乗り物であろうと無かろうと、ま、関係ないのです。
現実に「自我」があるのだから。

それに「生き物」というのは子孫を作る時に、DNAの組み替えを頻繁に起こします。
身長や顔付きが若干両親に似ていても、人格は100%別です。
DNAのある部分は子孫に引き継がれていっても、それってあまり大きな意味は無いでしょう。

あなたが何故、存在するのかと問いを発すれば、それはまず、生物として存在してしまったから。そして脳が発達して本能が壊れて心が生じてしまったからでしょう。
あなたの目の前にパソコンがあるとしますね?
なぜパソコンがあるのか?
そんなことを考えたってしかたありません。
もちろん理由はあるでしょう。
しかし現に存在するものに対して、哲学的に意義を見付けようとしても詮無いことだと思います。
ま、そういう思考を哲学と言う人もいますが。

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