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子どもに手を出すな!2007年02月24日 21時22分06秒

小児外科医の行なう手術って色々な器官や臓器に及びます。
これが一般外科医との違いです。
どの臓器を手術するかを説明するより、どの臓器を手術しないかを説明するほうが早いでしょう。
小児外科医が扱わないのは、心臓と脳、それから骨、さらに眼と喉・鼻・耳です。
確かに境界領域というのはありますが、小児外科医って「良い意味で手術に臆病」なので、関連領域の先生に術前に綿密に打ち合わせをしたり、共同で手術に入ってもらうことがあります。
ところが、この逆って必ずしも成り立っていないように思えます。
大人の外科の先生には安易に子どもに手を出してもらいたくない。まして、難病ならなおさらです。その子の一生を面倒見るつもりが無いなら、小児外科医のサポートのみに徹するべきです。
日本外科学会の専門医制度で、専門医習得には小児の手術を10例行なうことが必須条件(もちろん、この他にたくさん条件があります)ですが、この手術を「小児外科専門医または指導医」のもとで行なうことは義務づけられていません。
大沼教授が理事長だった時に、「将来的には義務づける」との確約が日本外科学会との間で交わされましたが、将来的とは、無限にその日は来ないのかもしれません。
日本小児外科学会は、強く日本外科学会に働きかけてこれを義務とすべきです。