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子どもに広がるコロナ感染2021年08月23日 09時43分54秒

現在、千葉市においても新型コロナウイルス感染症患者が急増しています。
特に、7月半ば以降は小児への感染が拡がって、7月22日以降で、小児関連施設のクラスターはすでに14か所に及び、小児科医療の現場も混乱しています。
クラスターの中心は、職員ではなくて児童であり(児童が74%)市内でも幼稚園や学校でのイベントが切っ掛けで起きましたし、近隣自治体の塾では100人規模のものも発生しています。
市内保育施設における陽性確認も80園を超え、18日には各保育施設には、「保護者に可能な限り利用を控える」よう通知もだされています。こういった中、開業小児科の現場では毎日何人もの新規患者を診療することになり、大人と同じく自宅療養をお願いせざるを得ない状態で、これ以上の患者発生は小児科医療の崩壊に繋がります。

小児患者の急増の原因も成人同様に原因ウイルスが変異株(デルタ株)に代わってきたためです。
以前は、主として成人の集団でしたが、デルタ株が増えた7月中旬以降は子どもの感染者も急増しています。以前の株では家族内感染はあまり多くありませんでしたが、今は1人の患者が出ると家族全員が発症するという状況で子どもの患者も急増し、新生児・乳児の患者さえ出ています。

現状では、千葉市児童生徒のパラリンピックの観戦は、教育現場だけでなく家族内感染の発生に繋がり、市内の患者がさらに増えるリスクをはらんでおり、夏休み明けの学校生活や、日常生活に悪影響を与え、さらなる医療のひっ迫につながる恐れがあると考えらえられます。千葉市小児科医会は、そういった状況を防ぎ、千葉市の子どもと小児科医療を守るために、現地での観戦中止を要望します。

どうしても観戦を止められないなら、感染力の強いデルタ株の感染拡大を防ぐためには現在企画している感染予防対策をより強固な対策に変更、具体的には、観戦当日に着用するマスクは感染予防力の強い不織布マスクにすること、健康観察の対象を子どもだけでなく家族全員の調査に拡げること、観戦前にPCR検査もしくは抗原検査を施行して陰性であることを確認することが必要と考えます。

子どもたちの日常、教育を守りつつ、最低限の感染に抑えるよう、そして、命を落とす人を一人でも少なくするために、ご高配をお願いいたします。

自閉症の息子をめぐる大変だけどフツーの日々(梅崎 正直)2021年08月23日 23時42分38秒

自閉症の息子をめぐる大変だけどフツーの日々
著者の梅崎正直さんは、読売新聞オンライン・ヨミドクターの編集長です。
ぼくの連載『いのちは輝く』で大変お世話になった方です。梅崎さんの長男は自閉症です。年齢は現在、アラサー。これまで大変な苦労をされて長男さんを育ててきました。
そして機が熟したのでしょう、お子さんのことをヨミドクターに連載しました。連載は大好評でした。書籍化の要望が強く、今回、中央公論から本として出たのです。

大変な苦労と言いましたが、梅崎さんにとって、それはある意味でフツーのことでもあるんですよね。
フツーってなんでしょう? ぼくはいつもそれを考えます。
ぼくの書く本はたいてい暗いのですが(笑)、梅崎さんの本は、暗くないし、無意味にポジティブでもないし、いい具合に肩の力が抜けているんですよね。そこがいい。

障害児を含めて、「家族が生きる」という姿をこの本で見て、知ってください。
おススメします。
なお、巻末に梅崎さんとぼくの対談が載っていますが、これはご愛嬌と思って軽い気持ちで読んでください。