アクセスカウンター
アクセスカウンター

取材・執筆・推敲 書く人の教科書(古賀 史健)2021年08月01日 21時59分31秒

取材・執筆・推敲 書く人の教科書
著者は大変有名なベストセラー・ライターです。
ぼくもベストセラーを出したくて読んでみました。
大変おもしろく読むことができました。480ページもあり、3年がかりで書いた内容ですから読み応え十分で、読破するのに数日かかってしまいました。

読む前は教科書的な実用本・技術書みたいなものかと思っていましたが、読後の感想は、筆者が蘊蓄を語るとか、思想を述べるという形式かなと感じました。
こういう本を世に出すだけはあって、文章はとてもうまいと思いましたが、読点がちょっと多いかなという印象を持ちました。
ぼく程度の才能では、この本を読んでもベストセラーは書けないかな?という感じです。

書きたい人のためのミステリ入門(新井 久幸)2021年08月08日 20時45分00秒

書きたい人のためのミステリ入門
ミステリ作家になりたいと思ってこの本を読みました。
大変面白かったのですが、書き方の説明は後ろの方に少しだけ書かれているだけでした。
本の元になった連載のタイトルには「読みたい人のため」という言葉も付いていたようです。だから本書は、ミステリ賞の選考委員によるミステリガイドといった感じですね。
そのミステリも広義のものではなく、「本格」というやつでした。
ネタバレは基本的に無しでしたが、ネタバレのガイドがあっても売れるような気がします。
タイトルに『ネタバレ! ミステリ入門』とかいう本はどうですかね? 売れるんじゃないかな。
楽しく読ませていただきました。

開業医をやりながら作家もやってみた⑧2021年08月09日 14時08分44秒


https://www.m3.com/news/iryoishin/947806

m3.com の連載『開業医をやりながら作家もやってみた』、第8回が掲載されました。
今回は、開業医は、大学病院の医局員と比べて楽しいかどうかについて書いてみました。時間のある方は、ご覧になってください

政界再編-離合集散の30年から何を学ぶか(山本 健太郎)2021年08月10日 23時23分36秒

政界再編-離合集散の30年から何を学ぶか
おもしろく読みました。
政界再編というのは、小沢一郎という政治家とほとんどイコールということがよく分かります。
これだけ長期にわたって日本の政治の中心にいる政治家は、ほかにはいないんじゃないですかね。
さて、政権与党が政権を失うときには、一つのパターンがあります。それは内部抗争です。

民主党が政権をとったとき、中川元幹事長が麻生おろしを仕掛けて自民党内は大混乱でした。
このままでは民主党に負けると判断して麻生さんを降ろそうとしたのですね。その結果、自民党はさらに支持率を下げました。

民主党が政権を失ったのも内部分裂です。小沢さんが党を割ったのですね。
では、なぜ、小沢さんは党を割ったのか?
それは菅さんが消費増税を言い出したからです。さらに後を継いだ野田さんも増税に走ったからです。
増税を掲げて選挙に勝った政権は、安倍さんしかいません。その安倍さんがなぜ勝てたかというと、野党があまりにも弱かったからです。

菅さんも野田さんも自分たちを力を過信していたのだと思います。そういう実力はなかった。それが増税を掲げたので、小沢さんは猛反発したのです。
民主党に「規律」が無かったと言えばその通りですが、やはり増税は無理だった。
だから民主党をダメにしたのは、小沢さんではなくて、菅さんと野田さんだとぼくは考えています。

いま、立憲民主党が苦しいのは、過去と決別できないからです。菅さんと野田さんは党の重鎮ですからね。減税を掲げて総選挙を戦うことはあり得ません。
また、中心の政策とか主義、主張があいまいなんですよね。ここを先鋭化させると、また党が壊れるからです。
立憲民主党が国民から最も支持を得る方法は、連合と手を切ることなんじゃないでしょうか?
原発ゼロを1丁目1番地と言いながら、公約として打ち出せないなんて、野党第一党として話にならないと思います。
連合という組織は、しがらみの塊に見えます。

子どもをパラリンピック観戦に行かせていいのか?2021年08月21日 21時46分08秒

パラリンピック開催に伴い、学校連携観戦プログラムにより、小学5、6年生、中学1年生が、競技を観戦するそうです。
このデルタ株コロナウイルス感染爆発時に、政治家はいったい何を考えているのでしょうか?
現在、千葉市では医療体制が危機的状況にあり、崩壊寸前にあります。首の皮一枚、つながっているという状況でしょう。
新型コロナ肺炎になっても、「死にそう」なだけでは入院できません。「死にかかっている」ときなら入院できるかもしれません。
それも千葉市から遠く離れた地方に。
デルタ株は感染力が非常に強く、家族一人が感染すると、たちまち家族全員に感染します。お母さんが妊婦さんだと大変なことになります。

クリニックでも、「競技観戦をどうしたらいいのでしょうか」と聞かれることがあります。
勧める・・・ということはまったくあり得ません。
パンデミック状況下にパラリンピックを開催すること自体が異常ですし、学童・生徒が集団で観戦に出かけるというのは、大変危険です。安全でもないし、ましてや安心などできません。

熊谷知事は「パラリンピックを間近に観戦することは共生社会の実現に向けて大変意義あること」と発言をしていますが、共生社会とか多様性社会とは生涯をかけて人が学んでいくものです。
一つのイベントで達成できるほど簡単ではありません。
熊谷さんはまだ若く、人間として未熟で、共生とか多様性とか、そういう言葉の本質が理解できていません。
競技観戦でクラスターが発生した場合、どうやって責任をとるのでしょうか? 取れませんよね?
政治家が責任を取れない政治決断をしてはいけません。

自分の子どもに置き換えて考えると、ぼくは絶対に観戦に行かせません。

なお、この文章はぼくの個人的な意見であり、千葉市医師会の考えとは無関係です。

開業医をやりながら作家もやってみた⑨2021年08月22日 22時37分04秒

第9回です。医師会について書きました。
https://www.m3.com/news/iryoishin/952960?id=mrank

子どもに広がるコロナ感染2021年08月23日 09時43分54秒

現在、千葉市においても新型コロナウイルス感染症患者が急増しています。
特に、7月半ば以降は小児への感染が拡がって、7月22日以降で、小児関連施設のクラスターはすでに14か所に及び、小児科医療の現場も混乱しています。
クラスターの中心は、職員ではなくて児童であり(児童が74%)市内でも幼稚園や学校でのイベントが切っ掛けで起きましたし、近隣自治体の塾では100人規模のものも発生しています。
市内保育施設における陽性確認も80園を超え、18日には各保育施設には、「保護者に可能な限り利用を控える」よう通知もだされています。こういった中、開業小児科の現場では毎日何人もの新規患者を診療することになり、大人と同じく自宅療養をお願いせざるを得ない状態で、これ以上の患者発生は小児科医療の崩壊に繋がります。

小児患者の急増の原因も成人同様に原因ウイルスが変異株(デルタ株)に代わってきたためです。
以前は、主として成人の集団でしたが、デルタ株が増えた7月中旬以降は子どもの感染者も急増しています。以前の株では家族内感染はあまり多くありませんでしたが、今は1人の患者が出ると家族全員が発症するという状況で子どもの患者も急増し、新生児・乳児の患者さえ出ています。

現状では、千葉市児童生徒のパラリンピックの観戦は、教育現場だけでなく家族内感染の発生に繋がり、市内の患者がさらに増えるリスクをはらんでおり、夏休み明けの学校生活や、日常生活に悪影響を与え、さらなる医療のひっ迫につながる恐れがあると考えらえられます。千葉市小児科医会は、そういった状況を防ぎ、千葉市の子どもと小児科医療を守るために、現地での観戦中止を要望します。

どうしても観戦を止められないなら、感染力の強いデルタ株の感染拡大を防ぐためには現在企画している感染予防対策をより強固な対策に変更、具体的には、観戦当日に着用するマスクは感染予防力の強い不織布マスクにすること、健康観察の対象を子どもだけでなく家族全員の調査に拡げること、観戦前にPCR検査もしくは抗原検査を施行して陰性であることを確認することが必要と考えます。

子どもたちの日常、教育を守りつつ、最低限の感染に抑えるよう、そして、命を落とす人を一人でも少なくするために、ご高配をお願いいたします。

自閉症の息子をめぐる大変だけどフツーの日々(梅崎 正直)2021年08月23日 23時42分38秒

自閉症の息子をめぐる大変だけどフツーの日々
著者の梅崎正直さんは、読売新聞オンライン・ヨミドクターの編集長です。
ぼくの連載『いのちは輝く』で大変お世話になった方です。梅崎さんの長男は自閉症です。年齢は現在、アラサー。これまで大変な苦労をされて長男さんを育ててきました。
そして機が熟したのでしょう、お子さんのことをヨミドクターに連載しました。連載は大好評でした。書籍化の要望が強く、今回、中央公論から本として出たのです。

大変な苦労と言いましたが、梅崎さんにとって、それはある意味でフツーのことでもあるんですよね。
フツーってなんでしょう? ぼくはいつもそれを考えます。
ぼくの書く本はたいてい暗いのですが(笑)、梅崎さんの本は、暗くないし、無意味にポジティブでもないし、いい具合に肩の力が抜けているんですよね。そこがいい。

障害児を含めて、「家族が生きる」という姿をこの本で見て、知ってください。
おススメします。
なお、巻末に梅崎さんとぼくの対談が載っていますが、これはご愛嬌と思って軽い気持ちで読んでください。

千葉市のコロナ感染は危機的状況2021年08月25日 16時02分39秒

最新の統計で、入院者と療養者は合わせて2935人います。千葉市の人口は約97万人ですから、千葉市民のおよそ330人に1人は、現在、新型コロナに感染しているということになります。この数字は、東京都とほぼ同じです。

東京都以上に深刻なのは、陽性率です。現在千葉市の陽性率は、29.5%です。実際の患者数をまったく把握できていないということです。

千葉県全体で見ると、病床使用率は78%、重症病床使用率は79%で、もうベッドに空きはありません。
パラリンピック観戦でクラスターが発生したらどうするのか?保護者のみなさんは、今一度お考えください。

千葉市の小児科医たちが提言です(毎日新聞)2021年08月26日 12時31分17秒

パラリンピックの学校連携観戦プログラムは、本当に安全で安心なのでしょうか?
千葉市の小児科医たちが中止を呼びかけています。

https://mainichi.jp/articles/20210825/k00/00m/040/504000c

今朝の毎日新聞に記事が掲載されました。
今一度、ご家庭でお考えになってください。