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うまく答えられない2008年01月04日 19時46分38秒

今日からクリニックは診療開始です。
午前中だけの診療でしたが70人くらいの患者さんがお見えになりました。
初めて受診する方もけっこういましたので、かかり付けは本来、別のクリニックなのかもしれませんね。
ですがまあ、こんな僕で良ければ丁寧に診察しますよ。
さて、今日は患者さんも多かったし、ママの質問にうまく答えられないことも何度かあって、最後は2時間待ちになってしまいました。
ママたちの質問がね、何ともうまく答えられないような内容なんです。
「ああ、そりゃあ、心配ないよ!」とかいうアバウトな説明は僕はしないので、返答に窮して深みにはまるんです。
うまく答えられない質問って、たとえばこういうことです。
昨日の関連で例を出しましょう。

「手をよく動かしていると、ぼけないって言いますよね? それって本当ですか?」
これはね、結論から先に言うと、本当か嘘か誰にも分からないというのが、答えです。
こういった事が、本当か嘘か検証しようとしたら、ある地域の数千人の集団を未来に向かって5年も10年も経過を観察するんです。
手をよく動かしている人と、そうでない人との間でアルツハイマー病になる頻度に違うがあれば、真偽の検証が可能な訳です。
しかし、、、。
何を以て「よく手を動かす」と定義するかが大問題です。
自己申告? そんなものは科学ではありません。
では、たとえば、ピアニストとそうでない人を比べる?
いやいや、ピアニストなんて滅多にいません。第一、そのピアニストはピアノを弾く以外は全然手を動かさないかも知れません。
では、指先に万歩計ならぬ万指計でもつけますか? あり得ないでしょ?
そうなると、この仮説っていうのは、検証の方法が無くなるんです。

今日のクリニックでは風邪にまつわることで色んな質問を受けましたが、中にはこういった何とも返答に困る質問がありました。
ママからすると、細かい説明が欲しかったのか、単に心配ないよって言われたかったのか、いずれにしても僕はまだまだ修業不足。
KYの真逆になって、的確な返答ができると良いですよね。

さて、今日は新年になって初めてクリニックに顔を出しましたが、けっこう来ていました、年賀状。
開業して本当に人と人とのつながりが増えました。
楽しいですね、年賀状。