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ある行旅死亡人の物語 (武田 惇志, 伊藤 亜衣)2023年02月26日 17時20分09秒

ある行旅死亡人の物語
行旅死亡人という言葉を知っていますか?
これは身元不明で亡くなった人のことをいいます。
孤独死という言葉が広く使われるようになっている現代において、行旅死亡人は毎年数百人います。
この本も、官報に載った一人の女性、行旅死亡人を新聞記者が目に止めたことが発端でした。
彼女はいったい何者なのか?
2人の記者が半年をかけて彼女の身元を突き止め、その人生をあぶり出していきます。

これはちょっと稀有なノンフィクションです。
謎を解くという面と、新聞記者の執念みたいなものと、両方が描かれています。
ネタバレで結論を言うと、彼女の身元は明らかになり、親戚関係もはっきりします。
ところが、彼女がどういう人生を歩み、なぜ亡くなった時に3400万円もの現金を持っていたのかは明らかにできませんでした。

彼女はそっとしておいてほしかったのか、それともちゃんとした墓地に埋葬してほしかったのか・・・それは誰にも分かりません。
しかし2人の記者の執念によって、彼女の生きてきた道のりに意味づけがされたことは、よかったと思います。ぼくの感想は、お節介かもしれないけど。

なかなか読めない傑作でした。
ノンフィクションとしてそうとうレベルが高いと思います。みなさんもぜひ、読んでみてください。おススメです。

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