「わが子よ―出生前診断、生殖医療、生みの親・育ての親」(現代書館)共同通信社社会部2015年03月21日 09時36分49秒

わが子よ―出生前診断、生殖医療、生みの親・育ての親
これも大変な良書です。
3部構成ですが、特に第3部が素晴らしい。
第3部のテーマは養子縁組。

我が国では現在、110万人の赤ちゃんが生まれ、20万人の赤ちゃんが人工妊娠中絶を受けています。
そして、生まれたばかりの赤ちゃんが捨てられたり、殺されるという痛ましい事件も時々報道されます。

特別養子縁組は、数としてまだまだ小規模ですが、親は切実に養子を授かりたいと思い、赤ちゃんに出会えるまでひたすら待ちます。
殺される赤ちゃんがいるのならば、なぜ、養子という形で「生」を継続できないのかと、とても割り切れない気持ちになります。

人の命ってなんだろう?
そういう根本的なところへ思いを致すような、傑作ルポルタージュです。

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