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新型出生前診断とマスメディア2012年12月14日 21時25分52秒

新型出生前診断の最大の問題点は、マスメディアの報道の仕方にあると考えるようになりました。
特に新聞です。
新聞は私たち国民から最も信頼されているメディアなので、いい加減な情報が流れると、国中に差別と偏見をばらまくことになります。

新型出生前診断でダウン症を診断する場合、以下のように数字で検査の精度を言い表すことができます。

ダウン症の赤ちゃんを「ダウン症です」と正確に言い当てる確率は、99.1%。
ダウン症ではない赤ちゃんを「ダウン症ではない」と正確に言い当てる確率は、99.9%。

上記のことを以て、新型出生前診断は99%以上の確率でダウン症を診断できるとマスメディアは報じます。

ですがこれは正しい数字でしょうか?

35歳の妊婦さんからは、0.3%の確率でダウン症の赤ちゃんが産まれます。
では、5万人の35歳の妊婦さんがこの検査を受けると仮定します。
5万人中、150人がダウン症として産まれます。
残りの49850人はダウン症ではありません。
その150人のうち、検査によって、99.1%にあたる149人はダウン症と「予言」されます。
49850人のうち、検査によって、(100%−99.9%=) 0.1%にあたる50人はダウン症と「予言」されてしまいます。
つまり、149人+50人=199人が「ダウン症と予言」される訳です。
しかし実際にダウン症は、199人中の149人だけ。
検査で陽性と言われても、その的中率は、149÷199=75%となる訳です。

全然99%以上の正確さ、、、ではないでしょ?

この記事をここまで読んでくれた読者は、ああ、面倒くさい計算だなあと思ったでしょ?
マスメディアも、多分読者が読んでくれないと思って、詳しく丁寧に書いていないのだと思います。
そういうことで、国民的な議論が深まるか大変疑問に思います。

ではぼくはこの検査をどう思っているのか?
それは敢えて言いません。
現在、いろいろな人に話を聞かせて頂いているので、ぼくは白紙の状態で取材を続ける予定です。