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ネコがメディアを支配する -ネットニュースに未来はあるのか (中公新書ラクレ) 奥村 倫弘2017年05月14日 18時10分29秒

ネコがメディアを支配する -ネットニュースに未来はあるのか
え、ネコが?
つまりネコの動画の方が、大事な政治経済のニュースよりもネットの世界では閲覧回数が多いという指摘です。
筆者はネットニュースに関わっている元新聞記者ですが、ネットメディアの現状に対して非常に悲観的な見方をしているように感じられます。
「ネットとはバカと暇人のもの」と言った人がいましたが、筆者もそれに近い感覚を持っているようです。
つまり江戸時代の瓦版と同じようものであり、閲覧(PV)数が最も重要であり、本来のジャーナリズムは関係ないのではと疑問を呈しています。
問題はネットという手段そのものではなく、総ての人が表現者の時代に入り、またフリーアクセスの時代になって、私たちの中にある下世話な関心が解き放たれたという解釈です。

新聞を読む「男女20代」は1割に満たないそうです。
果たしてこれで良いのでしょうか?
良いも悪いも仕方ないでしょう。
ま、それは歴史の必然かもしれません。
しかしネットメディアには、紙媒体が持っている「ジャーナリズム」、特に取材という力がかなり乏しいと現状では言わざるを得ないでしょう。
これからメディアはどう変化していくのでしょうか。
広告に依存しないNHKは、権力に屈しなければ良質なジャーナリズムを保てるかもしれません。
ネットメディアは、新聞以上に広告(PV数)に依存していますから、読者に迎合しない知識と知性を保つのは、けっこう大変だと思います。