澤野工房物語 下駄屋が始めたジャズ・レーベル、大阪・新世界から世界へ(澤野由明) ― 2019年06月05日 23時16分42秒
ジャズが大好きな下駄屋の澤野さんが、ジャズのレーベルを作って、レコードを輸出したり、輸入したり、スタジオ録音してCDを作って販売したり、コンサートを開いたりしているという自伝です。
超・マニアックな世界で、専門用語も多くて、分からない言葉も多数。僕の知らないジャズ演奏家も山ほど出てきました。
この本は、ディスクユニオンの書籍部が作った本です。だから、普通の出版社が作るような本は最初から目指していない訳です。
内容がマニア好みになるのは必然でしょう。
しかし本作りは非常にしっかりしていました。
カバーデザインとか、文章の読みやすさとか、数多くの写真の使い方(掲載のしかた)とか、メジャーな出版社に負けない作り方でした。
この本の中で、澤野さんは、「回り道」「先送り」することで、成果を逆に大きく育てることの重要性を説いています。
もしかしたら、この本の作り方も同じかもしれませんね。
オススメです。ジャズを聴きたくなりますよ。
超・マニアックな世界で、専門用語も多くて、分からない言葉も多数。僕の知らないジャズ演奏家も山ほど出てきました。
この本は、ディスクユニオンの書籍部が作った本です。だから、普通の出版社が作るような本は最初から目指していない訳です。
内容がマニア好みになるのは必然でしょう。
しかし本作りは非常にしっかりしていました。
カバーデザインとか、文章の読みやすさとか、数多くの写真の使い方(掲載のしかた)とか、メジャーな出版社に負けない作り方でした。
この本の中で、澤野さんは、「回り道」「先送り」することで、成果を逆に大きく育てることの重要性を説いています。
もしかしたら、この本の作り方も同じかもしれませんね。
オススメです。ジャズを聴きたくなりますよ。
団地と移民 課題最先端「空間」の闘い(安田 浩一) ― 2019年06月05日 20時41分10秒
これは大変難しい本でした。
難しいというのは文章ではありません。
安田さんは文章が大変うまく、一気に読ませてしまう力があります。
それは本当に高く評価できると思います。
テーマもよく分かります。
多(他)民族の問題は筆者のライフワークですね。それを団地にフォーカスして書き上げた訳です。
しかし、何を描くことで、テーマに応えるか・・・そこは難しかったと思います。
日活ロマンポルノ『団地妻 昼下がりの情事』は、筆者も迷いながら書いたのではないでしょうか?
フランスの話も面白いのですが、全体の構成からすると少し収まりが悪いかもしれません。
ぼくの考えでは、たとえマンネリになっても、くり返し団地の荒廃と高齢化と移民の問題を積み重ねていけば、本に背骨みたいなものがはっきりしていくと思います。
敢えて、そういう形にはしなかったのだと思いますが、やはり1冊の単行本を完成させるのは難しいなと感じました。
いや、しかし団地をテーマにこれだけの文章を書けるだから、やはりそれは安田さんにしかできないかな・・・と感じました。
現在最も力のあるノンフィクション作家の作品です。
難しいというのは文章ではありません。
安田さんは文章が大変うまく、一気に読ませてしまう力があります。
それは本当に高く評価できると思います。
テーマもよく分かります。
多(他)民族の問題は筆者のライフワークですね。それを団地にフォーカスして書き上げた訳です。
しかし、何を描くことで、テーマに応えるか・・・そこは難しかったと思います。
日活ロマンポルノ『団地妻 昼下がりの情事』は、筆者も迷いながら書いたのではないでしょうか?
フランスの話も面白いのですが、全体の構成からすると少し収まりが悪いかもしれません。
ぼくの考えでは、たとえマンネリになっても、くり返し団地の荒廃と高齢化と移民の問題を積み重ねていけば、本に背骨みたいなものがはっきりしていくと思います。
敢えて、そういう形にはしなかったのだと思いますが、やはり1冊の単行本を完成させるのは難しいなと感じました。
いや、しかし団地をテーマにこれだけの文章を書けるだから、やはりそれは安田さんにしかできないかな・・・と感じました。
現在最も力のあるノンフィクション作家の作品です。
文藝春秋2019年6月号 ― 2019年05月30日 20時45分14秒
時々無性に読みたくなって購入します。
この号は面白い記事が盛りだくさんで、読み終えるのにけっこう時間がかかりました。
もっとも注目したのは、村上春樹さんの『猫を棄てる』です。
父親のことを中心に自分のルーツを語ったエッセイです。
村上さんは父親との間に激しい葛藤があったらしいのですが、その内容については一切書かれていません。
ぼくはそこが読みたかったのに残念でした。
実は村上作品はあまり読んでいません。
従ってなぜ村上さんがノーベル賞の候補に挙がっているのか、ぼくには理由が分かりません。知識が無いので。
たしかに文章はうまいと思いますが、世界を代表する表現力なのか判断がつきません。
しかし本を出せばたちまち100万部ですから、傑出した何かがあるのでしょう。
ところで文中、変な表現もありましたね。
「教師としては、ごく公平に見て、かなり優秀な教師であったと思う」(262ページ)。
後半の「教師」は不要ではないでしょうか?
文春は昔と比べ、かなり右から中道に寄ってきている印象があります。
ナショナルマガジンとして十分に評価できると思います。
この号は面白い記事が盛りだくさんで、読み終えるのにけっこう時間がかかりました。
もっとも注目したのは、村上春樹さんの『猫を棄てる』です。
父親のことを中心に自分のルーツを語ったエッセイです。
村上さんは父親との間に激しい葛藤があったらしいのですが、その内容については一切書かれていません。
ぼくはそこが読みたかったのに残念でした。
実は村上作品はあまり読んでいません。
従ってなぜ村上さんがノーベル賞の候補に挙がっているのか、ぼくには理由が分かりません。知識が無いので。
たしかに文章はうまいと思いますが、世界を代表する表現力なのか判断がつきません。
しかし本を出せばたちまち100万部ですから、傑出した何かがあるのでしょう。
ところで文中、変な表現もありましたね。
「教師としては、ごく公平に見て、かなり優秀な教師であったと思う」(262ページ)。
後半の「教師」は不要ではないでしょうか?
文春は昔と比べ、かなり右から中道に寄ってきている印象があります。
ナショナルマガジンとして十分に評価できると思います。
読む寿司 オイシイ話108ネタ(河原 一久) ― 2019年05月30日 20時39分13秒
寿司に関する108のエッセイです。
当然のことながら知らないことばかり。
興味津々で読みました。
大変面白い本でした。
しかしやはり読むより食べる方がいいかな。
あ、この本は夜に読んではいけません。お腹が鳴って眠れなくなりますよ。
オススメです。
当然のことながら知らないことばかり。
興味津々で読みました。
大変面白い本でした。
しかしやはり読むより食べる方がいいかな。
あ、この本は夜に読んではいけません。お腹が鳴って眠れなくなりますよ。
オススメです。
SONGS 椎名林檎さん ― 2019年05月28日 19時43分19秒
NHKから電話がありました。
6月1日(土)のSONGS は椎名林檎さんの特集。
彼女の日記帳を元に番組が作られるそうです。
日記には、ぼくのヨミドクターの『いのちは輝く』が出てくるそうで、椎名さんはあのコラムを読んでいろいろと思うところがあったそうです。
そして、ぼくの名前を番組で使ってもよいかという確認でした。
あ、どうぞ。
https://www6.nhk.or.jp/songs/prog.html?fid=190601
椎名さんの曲は、大学で働いていた頃、医師室でよく聴きました。
幸地先生(いまは女子医大八千代病院)が好きでよく流していたんです。
ちなみに『いのちは輝く』の反響は本当に大きくて、最近でもテレビ朝日(報道ステーション)、NHK(SONGSとは別)、毎日新聞から取材がありました。
テレビや紙面に出るわけではありませんが、ぼくの話が参考になれば幸いです。
6月1日(土)のSONGS は椎名林檎さんの特集。
彼女の日記帳を元に番組が作られるそうです。
日記には、ぼくのヨミドクターの『いのちは輝く』が出てくるそうで、椎名さんはあのコラムを読んでいろいろと思うところがあったそうです。
そして、ぼくの名前を番組で使ってもよいかという確認でした。
あ、どうぞ。
https://www6.nhk.or.jp/songs/prog.html?fid=190601
椎名さんの曲は、大学で働いていた頃、医師室でよく聴きました。
幸地先生(いまは女子医大八千代病院)が好きでよく流していたんです。
ちなみに『いのちは輝く』の反響は本当に大きくて、最近でもテレビ朝日(報道ステーション)、NHK(SONGSとは別)、毎日新聞から取材がありました。
テレビや紙面に出るわけではありませんが、ぼくの話が参考になれば幸いです。
「ライヴ」ザ・ウドゥン・グラスfeat.ビリー・ウッテン ― 2019年05月25日 21時09分21秒
今夜はこれでノリノリです。
原稿が進みません。
原稿が進みません。
ある若き死刑囚の生涯 (ちくまプリマー新書) 加賀 乙彦 ― 2019年05月18日 23時39分38秒
これは大変重い本です。
加賀乙彦さんが著者ですから、中公新書の名著「死刑囚の記録」のような内容を期待しましたが、そうではありませんでした。
基本的には、ある若き死刑囚の手記を、そのまま書籍化したような作りでした。
罪を犯した人間はそれを償う必要があります。
この事件ではその手段が死刑だったのですね。
遺族からすればそれは当然の報いかもしれませんが、この若い青年を死刑にしてどういう意味があるのでしょう。
それはおそらく「見せしめ」として、犯罪の抑止力に役立てるという国家の考えでしょう。
死刑を当然と考える若き死刑囚は、キリスト教の洗礼を受け、短歌を次々と詠んでいきます。
彼にとって死は恐怖ではありません。
獄中でキリスト者になっているからです。
その彼が、つむぐ言葉の一つ一つが本当に重い。
加賀さんは89歳にして、書斎を整理していたときに、彼との往復書簡を見つけてこの本を作ったのです。
面白い本とか、いい本とか、簡単に言えませんが、人間の命の重みとは何かと心底考えさせられます。
興味のある人は手に取ってみてください。
加賀乙彦さんが著者ですから、中公新書の名著「死刑囚の記録」のような内容を期待しましたが、そうではありませんでした。
基本的には、ある若き死刑囚の手記を、そのまま書籍化したような作りでした。
罪を犯した人間はそれを償う必要があります。
この事件ではその手段が死刑だったのですね。
遺族からすればそれは当然の報いかもしれませんが、この若い青年を死刑にしてどういう意味があるのでしょう。
それはおそらく「見せしめ」として、犯罪の抑止力に役立てるという国家の考えでしょう。
死刑を当然と考える若き死刑囚は、キリスト教の洗礼を受け、短歌を次々と詠んでいきます。
彼にとって死は恐怖ではありません。
獄中でキリスト者になっているからです。
その彼が、つむぐ言葉の一つ一つが本当に重い。
加賀さんは89歳にして、書斎を整理していたときに、彼との往復書簡を見つけてこの本を作ったのです。
面白い本とか、いい本とか、簡単に言えませんが、人間の命の重みとは何かと心底考えさせられます。
興味のある人は手に取ってみてください。
東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!(西成 活裕) ― 2019年05月06日 20時19分12秒
こう言うと信じてくれない人が多いのですが、ぼくは数学が大変苦手です。
苦手というか意味がよく分からない。
で、さらに言うと、算数も苦手です。足し算とか引き算ですね。
2ケタの暗算は紙に書くか電卓を使わないと答えを出せません。
ただし、九九はできます。当たり前か。
もう一つ秘密を打ち明けると、時計を読むのも苦手です。一応腕時計はしていますが、あれはカッコつけ。
電車の乗り換えなど、時計が読めないので、必死になって盤面を睨みます。
で、こういう本を読んでみました。著者は、この大型連休でしょっちゅうテレビに出ていた渋滞学の先生です。
目からウロコが落ちるような展開を予想してワクワクしながら読みました。
しかし、残念ながらぼくの数学の理解力の無さは底なしでした。
やはり数学はセンスが必要です。ぼくにはそれがありません。
本が悪いのではありません。ぼくが悪いのです。
現在、大ベストセラー中です。
興味のある方はぜひ、どうぞ。
苦手というか意味がよく分からない。
で、さらに言うと、算数も苦手です。足し算とか引き算ですね。
2ケタの暗算は紙に書くか電卓を使わないと答えを出せません。
ただし、九九はできます。当たり前か。
もう一つ秘密を打ち明けると、時計を読むのも苦手です。一応腕時計はしていますが、あれはカッコつけ。
電車の乗り換えなど、時計が読めないので、必死になって盤面を睨みます。
で、こういう本を読んでみました。著者は、この大型連休でしょっちゅうテレビに出ていた渋滞学の先生です。
目からウロコが落ちるような展開を予想してワクワクしながら読みました。
しかし、残念ながらぼくの数学の理解力の無さは底なしでした。
やはり数学はセンスが必要です。ぼくにはそれがありません。
本が悪いのではありません。ぼくが悪いのです。
現在、大ベストセラー中です。
興味のある方はぜひ、どうぞ。
新・餓狼伝 巻ノ三-武神伝説編 (双葉文庫) 夢枕 獏 ― 2019年05月05日 23時48分45秒
いつになったら決着がつくの?とか、
登場人物がどこまで増えるの?とか、
最初の頃とコンセプトが変わっていない?とか、
あの人はどこへ行っちゃったの?とか、
で、何が書きたいの?とか、
突っ込みどころが多すぎて、突っ込みきれないのだけれど、まあ、何だかんだ言って読んでしまう。
面白かったかと聞かれると何とも微妙。
格闘小説が「会話」小説になってしまった。
これはもう完結させない気だな。
登場人物がどこまで増えるの?とか、
最初の頃とコンセプトが変わっていない?とか、
あの人はどこへ行っちゃったの?とか、
で、何が書きたいの?とか、
突っ込みどころが多すぎて、突っ込みきれないのだけれど、まあ、何だかんだ言って読んでしまう。
面白かったかと聞かれると何とも微妙。
格闘小説が「会話」小説になってしまった。
これはもう完結させない気だな。
進化とはなんだろうか (岩波ジュニア新書)長谷川 眞理子 ― 2019年05月03日 22時53分29秒
進化について広く、そして、決して浅くはないレベルまで知りたい人にはこの本がいいと思います。
岩波ジュニア新書は「ジュニア」と言いながら、全然子ども向けではありません。もちろん良い意味ですよ。
高校生から大人までを対象にした優れた本が多いのですが、本作品もそれに当てはまります。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
さて、昨日のブログで20世紀最高の科学者について書きましたが、ワトソンとクリックのDNA2重らせんの発見を忘れていましたね。
二人がDNAの構造を解き明かしたのが、1953年。
利根川進先生が免疫の多様性を遺伝子レベルで解明したのが、1970年代。
マリスのPCRの発明が1980年代。
いや、すごいスピードですね。
ぼくが死ぬまでにサイエンスの世界は今とまったく違うものになっているかもしれませんね。
岩波ジュニア新書は「ジュニア」と言いながら、全然子ども向けではありません。もちろん良い意味ですよ。
高校生から大人までを対象にした優れた本が多いのですが、本作品もそれに当てはまります。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
さて、昨日のブログで20世紀最高の科学者について書きましたが、ワトソンとクリックのDNA2重らせんの発見を忘れていましたね。
二人がDNAの構造を解き明かしたのが、1953年。
利根川進先生が免疫の多様性を遺伝子レベルで解明したのが、1970年代。
マリスのPCRの発明が1980年代。
いや、すごいスピードですね。
ぼくが死ぬまでにサイエンスの世界は今とまったく違うものになっているかもしれませんね。
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