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小説編集者の仕事とはなにか? (星海社新書・唐木 厚)2024年05月26日 21時47分07秒

小説編集者の仕事とはなにか? (星海社新書・唐木 厚)
本書は若い編集者に向けて書かれた作品かもしれませんが、「本」というジャンルに興味がある人であれば、誰が読んでも興味深いのではないでしょうか?

筆者は講談社の編集者。もう第一線では仕事をしていないようですが、これまでたくさんの業績を上げてきた方です。
その専門は「新本格ミステリ」。
ぼくは、中学・高校で「古典本格ミステリ」を好んで読んでいました。
ですので、「新本格」には詳しくありません。
でも十分におもしろく読めました。

京極夏彦さんとの出会いとかは、事実は小説より奇なり、そのもので、こんなふうに新人作家が誕生するのかと驚きました。
また、メフィスト賞をめぐって編集者たちが熱く燃えていたのも読んでいてワクワクしました。

2000年頃にインターネットが常時接続の時代になり、2010年頃にスマートフォンが広がり、私たちの世界は書き言葉で溢れている・・・という指摘はまったくその通りだと思います。
そして、この書き言葉の限界について触れた最終章は、編集者の仕事の舞台裏とは無関係なのですが、大変興味深かったです。

本がなぜ読まれなくなったのか? 
若い人たちは、毎日ものすごい数の「言葉」に接し、また書いています。
どこかでブレークスルーを見つけないと、本は万人の娯楽ではなくなっていくかもしれませんね。

楽しく読ませていただきました。

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