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日本脳炎ワクチンの在庫がありません2016年11月04日 20時28分05秒

本日、千葉市から連絡が来ました。

日本脳炎ワクチンの、千葉市の在庫がほとんどありません。
すでに予約した方でも状況によってはキャンセルさせてください。
また新規の予約も制限させてください。
クリニックでは、千葉市からワクチンを入手しているので、市に在庫が無いと言われると、もう、どうしようもないのです。

秋に入り「蚊」の数も激減していますので、日本脳炎の心配はほとんどないと思われます。
ですから、ワクチンがうてないと焦らないでください。

ヨミドクター、連載10回目2016年11月07日 18時13分05秒

連載10回目です。
今回は「食物アレルギー」について書きました。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161017-OYTET50065/

抽象的にならないように、具体的な離乳食の進め方を書きました。
ぜひ、お読み下さい。

日本脳炎ワクチン、在庫ゼロ2016年11月08日 11時55分40秒

たった今、千葉市から連絡が来て、日本脳炎ワクチンの在庫がゼロになったそうです。

予約を入れていた患者さんのワクチン接種はすべてキャンセルになります。
うち以外のクリニックに問い合わせても、千葉市に在庫がないので、接種は無理だと思います。

「蚊」は全然見かけませんので、日本脳炎に感染するリスクはほとんど無いと思われます。
在庫が回復するまで、数ヶ月、お待ち下さい。

障害者のリアル×東大生のリアル 「障害者のリアルに迫る」東大ゼミ, 野澤 和弘2016年11月12日 22時39分19秒

障害者のリアル×東大生のリアル
これは傑作だと思います。
障害者のリアルを綴った本ではなく、障害者のリアルに接して、東大生がどう感じたかのリアルをまとめた本です。
別に東大生でなくても本としては成立していたと思いますが、やはり東大生でなければ、これだけの感性や表現力は現れてこなかったと思います。
ま、思い込みかもしれませんが。

しかし、つくづく自分はダメな大学生だったと思います。
医学部に入学して最初の2年は一般教養でした。
ぼくはけっこうやる気満々だったのですが、いかんせん、ぼくの周囲で勉学をしたいという人が見当たりませんでした。

本気で勉強をするのは、3年目の医学部に進級してから。だから最初の2年は、楽に単位を取れる授業を選ぶという学生ばかりでした。
それでもぼくは真面目にドイツ語を学んだりしたのですが、社会学とか、文学とかは、いい加減な学生でした。

この本に出て来る東大生は実にまじめです。
一生懸命、自分の人生に向き合っていると感じます。
そして瑞々しい感性がある。
いや、素晴らしいな、若いって。

ぼくの夢は、もう一度、教壇に立つことです。
大学に在籍した時は、医学部の学生や看護学部の学生にたくさん実習や講義をおこないました。
しかし、いま、教壇に立てるならば、医学とは何かを論じてみたい。そして教えることによって自分が学んでみたいと思います。
叶わぬ夢とは思いますが、夢を見続けるのもいいのではないでしょうか?

オススメの1冊です。

「町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト」猪谷 千香2016年11月14日 22時29分51秒

町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト
岩手県紫波町の駅前をどうやって「作った」かを描いたノンフィクションです。
行政主導でもない、大手企業主導でもない、新しい発想による町作り、それは民間と行政の共同作業でした。
まだ、「地方創生」という言葉がなかった時期からの取り組みですから、紫波町の民と官の人たちが、志をかかげて取り組んだことが成功したわけです。
しかし、ガッツさえあれば成功するというものではありません。
その準備の過程を見ていると、地道な努力の積み重ねがいかに大事だったかがわかります。

この本のすぐれているところは、何と言っても分厚い「取材力」にあると思います。
10人以上の人にインタビューしたと書かれていますが、いったい、どれだけの時間、話を聴いたのかと思います。
聞く方もすばらしいけど、これだけのことを語ってくれた関係者もすごいと思います。

インタビューで聴いたことは、地の文章で表現するか、「 」の台詞で表現するか、作家としてはとても迷うところですが、そうした作業が実にうまく整理されていました。
ま、要するに文章がうまい。
こういうノンフィクションを読むと、自分も同じ経験をしてみたい(書いてみたい)と羨ましくなります。

地域開発やまちづくりに興味のある方ならば、紫波町の存在は有名なのかもしれません。
しかしぼくのように医療関係・科学関係のノンフィクションばかりを読んでいる人間には、まるで知らない世界でした。
(人によっては)一見地味に見えるこうしたテーマで、1冊の本を作り上げた編集者・出版社も見事だったと思います。

良質なノンフィクションは今の時代なかなか売れなかったりしますが、現在この本はAmazonでも1〜3週待ちのようです。
いい本が売れる、そういう当たり前の流れになって欲しいものです。
オススメの1冊ですので、ぜひどうぞ。

ヒットの崩壊 (講談社現代新書) 柴 那典2016年11月20日 21時44分53秒

ヒットの崩壊 (講談社現代新書) 柴 那典
ヒットとは「ヒット曲」のことです。
タイトルからは、音楽に関する本だとはわからないでしょう。

1990年代、ミリオンセラーの曲が次々に生まれ、CDは何千億円という売り上げを記録しました。
ところが現在はCDがまったく売れません。
音楽自体の人気が低落しているのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
CDを買う時代は終わったのです。
音楽はダウンロードし、ストリーミングで楽しみ、カラオケで歌い、ライブを体感する時代になった訳です。

本書は音楽を論じることで、社会の姿も同時に論じています。
内容もぎっちりと詰まっており、今という時代の音楽に興味がある人には必読の一冊です。
読み応え十分、オススメです。

ヨミドクター、連載11回目2016年11月21日 18時22分25秒

アトピー性皮膚炎について書きました。
とくにステロイド軟膏に関するデマに惑わされず、正しい知識を持ってくださいね!

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161027-OYTET50017/

ぜひ、お読みになってください!

ウエンブリーアリーナ・ライブ!2016年11月22日 22時34分42秒

ウエンブリーアリーナ・ライブ!
BABYMETALの最新DVDが本日自宅に届いたので、早速視聴してみました。
ウエンブリーアリーナと言えば、ロックの聖地。日本人では初のワンマンライブです。
ライブの演出自体は比較的地味だったかもしれません。
東京ドームで見た、音と光の一大エンターテインメントショーとは少し趣きが違っていました。
ストレートにヘビーメタルを聴かせたという感じですね。

BABYMETAL を批判する人は、彼女たちは自ら音楽活動を開始していないことを問題にします。
つまりプロデューサーの企画によって集められた3人組みという批判です。
確かに彼女たちは、曲を自分たちで(ほとんど)作っていないし、結成当時はヘビーメタルが何かとは分かっていなかったと思います。

ですが、そんなことを問題視するのは一体何の意味があるのでしょうか?
経緯がどうであれ、現在のBABYMETAL の質の高さは簡単には批判できないはずです。
ぼくは14歳で Deep Purple を聴いて脳天をガツンとやられました。
Led Zeppelin は理解するのに1年かかりましたが、15歳の頃にはのめり込んでいました。
今でも時々聴きます。
DPやZeppと比べても、BABYMETALの質の高さはまったく見劣りしないと思います。
DPのSmoke on the Water を何度聴いても飽きないように、BABYMETALのイジメ、ダメ、ゼッタイを何度聴いても飽きません。
BABYMETALのコンセプトはアイドルとメタルの融合と言われますが、現在の彼女たちはアイドルではないでしょう。
カワイイ服も着ないし、握手会とか、ファンとの交流とか一切ありません。
ライブはMCなし、アンコールなしで、ひたすら曲に集中します。

アイドルでない代わりに、彼女たちの特徴はダンスにあると言えます。
そもそも、メタルを聴いて踊ることは不可能なわけです。
メタルとはそういう音楽なんですね。
そこに、ダンスを導入し、またそのダンスの質が非常に高い(振り付けはパフュームと同じ人)。

Smoke on the Water を聴きながら踊ることは不可能ですが、イジメ、ダメ、ゼッタイを聴くと自然と踊ってしまうというわけですね。

大晦日には紅白歌合戦に出場するという噂もありますが、ぼくとしては出て欲しくない。
イメージが壊れちゃうから。
だってDPやZeppはそういうお祭りには出ないでしょ?
出るならば、来年のスーパーボウルのハーフタイムショーでしょう。

現在、たしかに欧米などで人気を誇りますが、それはあくまでもサブカルチャーとしての人気です。
BABYMETALがビヨンセとかレディーガガのように、メインカルチャーにまでのぼりつめたいと思っているのかどうか、それはわかりません。
そのためにはもう少し楽曲に恵まれることと(現時点では持ち歌がとても少ない)、英語でインタビューに答える力が必要なのではないでしょうか?
曲の歌詞は日本語でも大丈夫なような気がします。
そもそも今でも歌詞はぼくには全然聴きとれないので。

12月はレッチリと一緒にイギリスを回ります。
ぼくもレッチリの大ファンです。これを機会にまたさらに成長して欲しいですね。
次はいったいいつ日本でライブが観られるのでしょうか?
実に待ち遠しいです。

「子どもの危険な病気のサインがわかる本」の内容です2016年11月25日 22時10分57秒

子どもの危険な病気のサインがわかる本
『子どもの危険な病気のサインがわかる本』が11月30日に発売となります。
講談社のホームページに詳しい内容が掲載されました。

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062598576

出版に至るまで大変な苦労がありましたが、多くの人に支えられて、ここに至りました。感謝の言葉しかありません。
そして実用本を書くというのは僕にとって新しいチャレンジでしたので、多くのことを学びました。
簡単すぎてもいけない。難し過ぎてもいけない。
細かいところに拘ってはいけないが、いい加減なことを書いてはいけない。
編集者との共同作業で本が完成しました。

さて、この本には2つ特徴があります。
この手の本は、通常、小児科医が執筆するので、「小児外科」疾患が抜け落ちているか、その重要性が書かれていない。
(患者さんからすると、小児科疾患と小児外科疾患の区別など何の意味もない)
ほとんどの小児科実用本では「辞典」形式ですべての病気を網羅するため、重要な病気がどれなのかわからない。

本書では、小児科疾患・小児外科疾患のうち、最も重要な疾患を大胆に抜き出して、その危険なサインについて具体的に書いています。
類書はないと言ってもいいと思います。

保護者向けの実用本ですが、小児を専門としないドクターにも役立つと思います。
コメディカルの人たちにも役立つと思います。
幼稚園や保育所の教職員や保育士さんにも役立つと思います。

発売までもう少し。
Amazonでは予約可能です。
http://amzn.asia/8JyCt0R
ページ数のわりに価格が安く抑えられていることも特徴です。
ぜひ、講談社のホームページをご覧になってください。

統計学が日本を救う - 少子高齢化、貧困、経済成長 (中公新書ラクレ) 西内 啓2016年11月29日 22時29分34秒

統計学が日本を救う
今日はこういう本を読みました。
興味深い記述が多々ありましたが、統計学的手法はあまり使っていないという印象でした。
筆者もご自身で書いていましたが、単なる「相関」なのか、「因果関係」なのか、判断はとても難しいですよね。
教育と研究に重点的に予算配分して、経済成長が達成できる、、、と思う学者はほとんどいないのではないでしょうか?
マクロで見れば無視できるかもしれませんが、小規模の科学研究なんてほとんど無駄です。
何の役にも立ちません。
大隅さんのノーベル賞は、超・例外です。
ぼく自身が何千万円という研究費を獲得してきたからよく分かります。
ぼくのがん研究は最終的に、厚生労働省の高度先進医療に指定されましたが、患者さんから少しばかりのお金をとっても全然もとはとれませんでした。
話が逸れました。
統計学、というよりも社会問題に関心のある方にオススメです。