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縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書) NHKスペシャル取材班2017年08月09日 17時24分48秒

縮小ニッポンの衝撃
タイトル通り衝撃的な内容です。
解説・評論の本かと思ったらルポルタージュ形式の作品でした。
超高齢化・超少子化・超人口減少化のニッポン。
こらからどうなってしまうのでしょうか?
もはやすでに坂を転げ始めており、止めようがないのかもしれません。
それは地方だけのことではなく、東京都23区の中にも人口減少が見られるようになっています。
夕張市は今後消滅してしまうのではないでしょうか?
島根県のルポもインパクトがありました。地方行政サービスはもはや機能せず、住民組織に予算を渡して行政サービスの一部を丸投げしている実態は、驚きというほかありません。
地方が限界を迎え、東京に労働力が流入しなくなる。東京は富を生み出しませんから、地方に富を分配できなくなる。

税金を払う人はどんどん減少し、税金で福祉サービスを受ける必要がある人が加速度的に増えていく。
こんな時に、いくらかかるか分からないオリンピックをやってどうするのでしょうか?
政治的エネルギーと巨費を投じて9条に自衛隊の存在を書き込む国民投票をやってどうするのでしょうか?
昔、日本沈没というSF小説がありましたが、沈没の意味は違ってもSFはリアルになりそうです。
夢も希望もないルポでした。

医療者が語る答えなき世界: 「いのちの守り人」の人類学(磯野 真穂)2017年08月08日 21時56分42秒

医療者が語る答えなき世界
ちょっと難しい本でした。
著者は文化人類学者。
医療関係の人でないのに、よくここまで医療の具体的論点を突き詰められるなと感心します。
特に手術室の「清潔/不潔」はテーマとしてよく見つけたと思うし、あの独特の世界をよく文章で表現できたなと思います。
(ぼくが外科医だから理解できただけで、一般の人には分かりにくい可能性もある)
いい本であることは間違いないのですが、悲しいことに僕に教養がないため、つまり文化人類学的な視点や発想がないため、理解を詰められない部分がところどころにありました。
おそらく、医療従事者でない人が読んだ方が面白いのではないでしょうか?

週刊文春オンライン2017年08月07日 12時26分50秒

「呼吸器の子」書評(週刊文春)
先週、週刊文春に掲載された「呼吸器の子」の書評がネットで閲覧できるようになりました。

http://bunshun.jp/articles/-/3612

大変な名文ですので、ぜひご一読ください。

おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒―江国滋闘病日記 (新潮文庫)江国 滋2017年08月06日 14時34分29秒

おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒
読み始めはダラダラとという感じでしたが、次第に止まらなくなり、最後は一気に引き込まれてしまいました。
食道癌と闘った記録です。
闘病は合併症と再発転移に苦しめられますが、江国さんはその時々の心境を俳句で見事に表現します。
精神的なタフなのか、それとも文学者として言葉が奔放に湧いてくるのか、いずれにせよ常人には真似できません。
本書中の俳句の白眉は何と言っても亡くなる二日前に書いた辞世の句です。

おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒

これはちょっと凄絶な感じがします。死を覚悟した人間が絶望を通り越してその向こう側に行ってしまったのでしょう。
こういう本が絶版になっているのは実に残念です。せめて電子書籍で復活できないのでしょうか?

死をどう生きたか - 私の心に残る人びと (中公文庫) 日野原 重明2017年08月05日 22時56分27秒

死をどう生きたか
ぼくは日野原先生のお人柄を全然知りませんが、なんとなく、穏やかで優しい人と思っていました。
従って文章もそういった筆かと思っていました。
本書を読んでみると、予断はまったく間違っていたと知りました。
情緒的な文章ではなく、医師として科学者として、患者の姿をしっかりとした視線で見つめています。
加賀乙彦さんの文章を思い浮かべました。
日野原先生は、死をどう生きたのでしょうか? 誰かが書かなくてはいけないかもしれませんね。

誰もボクを見ていない: なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか(山寺 香)2017年08月04日 19時22分41秒

誰もボクを見ていない
この事件のことは知りませんでした。
強盗殺人で2人、人を殺した訳ですから、成人であれば死刑ですよね。
しかし犯人である少年は被害者なんです。

こんな悲惨な話が世の中にあるのでしょうか?
諸悪の根源は母親ですね。自分の子どもとの間に愛着を結ぶことができなかった。
刹那的に生き、快楽に走る。先のことは考えない。今イヤなことはイヤだと振り払い逃げる。
こういう母親の精神的な奴隷になって子どもが強盗殺人を犯すのです。
仕方がないかもしれませんが、ルポルタージュの終わりにもう少し希望があればいいなと暗い気持ちになりました。

週刊文春は本日発売です2017年08月03日 20時01分14秒

『呼吸器の子』の書評
本日発売の週刊文春に『呼吸器の子』の書評が掲載されています。
うれしいじゃないですか。うう。泣く。
未読の人は、ぜひ本書を手に取ってみてください!

がん 生と死の謎に挑む (文春文庫) 立花 隆2017年08月01日 23時52分43秒

がん 生と死の謎に挑む
これも数年前に読んだ本ですが、ちょっと調べたいことがあって再読しました。
いつも思うことですが、立花さんは本当に物語る力がすごいと思います。
文章が美しい、と言うよりも、引き込まれる語りをする人なんですよね。
だから映像の世界にも向いているのではないでしょうか?
がんの研究を実際にやった経験がないのに、(イヤミではありませんよ)これだけがん研究の最前線について語れるとは本当に知の巨人だと思います。
でも一応言っておくと、ぼくだって語れますよ。誰も執筆を依頼してこないだけです(笑)。

立花さんは近藤誠先生の考えをかなりポジティブにとらえています。近藤理論によれば、がんは放置で良いわけですよね。
では、自分のがん治療(闘病)をどう思っているのか、そこはちょっと質問してみたいと思いました。

がんと向き合って(上野 創)2017年07月31日 16時28分20秒

がんと向き合って
10年くらい前に読んだ本ですが、ちょっと調べたいこともあり再読しました。
幹細胞移植をやりながら2回も肺に再発し、よくぞ上野さんは生還したと思います。
ぼくは大学にいた時、200人を超える小児がんの治療をしましたが、「再発」と「死」はほとんどイコールでした。再発を乗り越えて助かったお子さんは2人しか見たことがありません。
上野さんご夫婦のがんばりもあったし、執念深く治療を続けた医師団のがんばりもあったでしょう。

それにしても、いや、当然と言うべきか、闘病を記録した筆者の文章力は見事です。さすが新聞記者ですね。
がんと向き合った頑張っている姿を知れば、勇気づけられる人も多いでしょう。
闘病記は人間の究極の姿や死生観が表現されますから、心に深く突き刺さることがあります。
本書もそうした闘病記の代表的な一作です。

追記)検索してみたら、10年前にもここで書評を書いていますね。

人口減少時代の土地問題 - 「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ (中公新書) 吉原 祥子2017年07月30日 22時35分31秒

人口減少時代の土地問題
タイトルと、帯の宣伝惹句はとても刺激的で面白そうだったのですが、中味はさすがに中公新書だけあって専門性の高いものでした。
超高齢化・超少子化・超人口減少化は日本という国家にとって「今そこにある危機」です。
日本という国土から人が消えていき、所有者の分からない土地がどんどん増えていくのでしょう。
あるいは、数千万の規模で外国から移民が押し寄せ、山林や田畑は外国人にどんどん買い取られてしまうのかもしれません。
いずれにしても危急存亡の秋と言えるでしょう。
これだけ大きな政治課題がありながら、憲法9条に自衛隊の存在を加えることに血道を上げるなんて、今の政権のトンチンカンぶりには呆れるしかありません。
本書を読んでも、土地問題の解決はちょっと容易ではないという印象を受けました。