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日本史サイエンス〈弐〉 邪馬台国、秀吉の朝鮮出兵、日本海海戦の謎を解く(播田 安弘)2022年05月21日 23時35分45秒

日本史サイエンス〈弐〉
やってくれました。『日本史サイエンス』の続編の誕生です。
今回は、
邪馬台国はどこにあったのか
朝鮮出兵で秀吉軍は亀甲船に敗れたのか
日本海海戦でなぜ日本は勝利できたのか
を解き明かしていきます。
その謎解きの面白さは、まさに「サイエンス」というタイトルにふさわしいメソッドにあります。
これはぜひ読んでみてくださいと言うしかないでしょう。

さて、この本から学ぶことはたくさんあります。
筆者は船の専門家で船艦の設計のプロです。歴史の専門家ではありません。
しかしこういう面白い本が書ける。
つまり自分を専門を活かし、自分の土俵の外に出ていくことで、これまでになかった新しい解釈や発見があるということです。
歴史の専門家が歴史のことを論じるよりも、こうした本の方が面白い可能性があります。
なぜならば、その業界の中には必ず「常識のウソ」が含まれているからです。

医学・医療で何か解決できない問題点があったとき、それを解決してくれるのは、実は医療と関係ない人かもしれません。
医療人は医療のことしか知りませんから、医療界の常識に囚われています。しかしその常識は正しくないかもしれません。
先輩から代々受け継がれているので、それを踏襲しているだけで誤ったことを連綿と続けている可能性があります。

だから、医療人は(医療に限らずその業界の人は)、自分の世界を狭くせず、知識と教養を広い世界から貪欲に吸収すべきなのです。

この本を読むと、ある意味でどんな人にでも本を書くチャンスがあると思えます。
視点を変えることで、自分の専門をフルに使って他の領域に切り込んでみるのです。
その際もちろん、この筆者のように深く勉強することが必要です。しかし芯になる考え方はやはり自分の専門なのです。

社会に出て10年以上生きていけば、誰でも何かの専門家になっています。
つまりアイデアしだいで、誰にでもこうした本を書くことが可能と言えます。簡単じゃないけど。

なお筆者の播田さんは、1941年生まれ。ぼくの20歳上です。つまり80歳。
素晴らしいじゃないですか。
ぼくも負けないようにがんばろう。
みなさんもぜひ読んでみてください。おススメです。

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