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全員悪人(村井 理子)2021年05月11日 20時07分50秒

全員悪人
前作の『兄の終い』があまりにも面白かったので、次作も読んでみました。
エッセイかと思ってページを開きましたが、これは小説ですね。
認知症がテーマですが、何と認知症の当事者の1人称で書かれています。
この設定は誰もやったことがないのではないでしょうか?
ぼくは小説に関して詳しくないので、この本の価値を正しく評価することはできませんが、そのユニークさはさすがだと思います。
そして認知症がどういう疾患であるかも、1人称の語りを通じて表現しているなと感じました。
村井さんの文章の巧みさは、この本でもいかんなく発揮されていました。
「全員悪人」かあ。なるほど、世界がそういう風に見えるということですね。
大変興味深く読ませていただきました。僕も負けないようにがんばろうと思いますが、とても勝ち目がありません(笑)。