がん征服(下山進)2026年04月04日 15時44分18秒

「がん征服」というタイトルですが、グリオブラストーマの話なので、ちょっとどうかと思いました。
冒頭でいきなり岩立先生が出てきてびっくり。
大学に在籍中、岩立先生には大変お世話になりました。小児外科で治療していた子が脳転移を起こし手術してもらったのです。

膠芽腫に対して、光免疫療法・BNCT・改変ヘルペスウイルス療法で戦いを挑む人たちが描かれますが、ウイルス療法の藤堂先生だけは完全に取材拒否なんですね。
そうであれば、ここの部分を丸ごと書かないという選択肢もあったと思います。

登場人物がとにかく多くて、整理するのが大変でした。
ここがノンフィクションの難しいところです。

がん征服(下山進)2026年04月04日 15時44分18秒

がん征服(下山進)
「がん征服」というタイトルですが、グリオブラストーマの話なので、ちょっとどうかと思いました。
冒頭でいきなり岩立先生が出てきてびっくり。
大学に在籍中、岩立先生には大変お世話になりました。小児外科で治療していた子が脳転移を起こし手術してもらったのです。

膠芽腫に対して、光免疫療法・BNCT・改変ヘルペスウイルス療法で戦いを挑む人たちが描かれますが、ウイルス療法の藤堂先生だけは完全に取材拒否なんですね。
そうであれば、ここの部分を丸ごと書かないという選択肢もあったと思います。

登場人物がとにかく多くて、整理するのが大変でした。
ここがノンフィクションの難しいところです。
取材が分厚い労作でした。

生命科学者、定年後に畑にハマる 実践・知的菜産の技術(仲野 徹)2026年04月08日 20時19分15秒

生命科学者、定年後に畑にハマる 実践・知的菜産の技術(仲野 徹)
先月に続いて仲野徹先生の本を読みました。
実は、手元に本が届いてすぐに読むつもりはありませんでした。
なぜって・・・現在、3冊の本を同時に読んでいて、さすがに4冊目はちょっと。
それから、この本は家庭菜園のエッセイです。先生が定年後に家庭菜園をやっておられたのは知っていましたが、もう本になるとは。
ところがぼくは、土いじりが大っっっっ嫌いなんです。
我が家には庭がありません。砂利で固めて土がないんです。
草がちょっとでも生えてきたら、たちまち除草剤で退治します。
そして野菜もそんなに好きではありません。
そういう意味で、この本にはすぐに手が伸びなかったのです。

でも・・・装幀がいやにカワイイじゃないですか?
カバーを剥がしてみても、また、イラストがカワイイ。
ま、ちょっとだけ読んでみるかとページをめくりました。
気がつけば読了です。

この本にはいい点が3つあります(本当はもっとあると思う)。
人間って歳をとると新しいことに挑戦できなくなるんですよね。
特に、功成り名を遂げた人ってそうだと思います。
大学の教授って定年後に、なんとか病院の院長に収まって管理職に就いたりします。
それも一つの人生だと思いますが、それって過去によりかかっているようにしか、ぼくには見えません。
この本のサブタイトル風にいえば、あまり知的生産がない。
仲野先生は、いきなり家庭菜園ですから、そうとう知恵を使ったと思います。
晴耕雨読って、言葉で言えばかんたんですが、なかなかできるものではないと思います。

では、その原動力は何か?
面白がる力です。
歳をとると、面白がる感性が下がるんですね。ぼくもそう。
でも、先生は「知りたがり」だし、「面白がり」です。
脳がぼくより若いんじゃないかな。
面白がる力が落ちてしまうと、はっきり言って人生はつまらないですよ。
そんなパワーを持っている先生が羨ましいですね。

3つ目の魅力は文章です。
どうしたらこんなに笑かしてくれる文章が書けるのか?
大阪弁のリズムとギャグが、紙上にハッチャケています。
読者の心を揺さぶる喜怒哀楽の中で一番難しいのは、笑わせることなんですよね。
(逆にかんたんなのは、泣かせること)
えろう、笑わしてもらいましたわ。
同時に、溢れ出る知識と教養も、たっぷり堪能させてもらいました。

知的菜産の技術・・・このネーミングのセンスも抜群じゃないですか。
梅棹忠夫先生も、天国で笑っていると思います。

この本は、若い人が読んでももちろんいいと思いますが、50〜60歳の人生の後半戦に入った読者に向いているように思います。
ぼくは先生より、(確か)4歳くらい若いので、もう少しがんばってみようと思います。
おススメします。

免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか(坂口 志文, 塚﨑 朝子)2026年04月13日 20時53分51秒

免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか(坂口 志文, 塚﨑 朝子)
ぼくが20代の頃、某大学の小児外科の教授先生から「千葉大の免疫学はすごいね。ノーベル賞を取るんじゃないかな」と言われたことがあります。

半世紀前の千葉大免疫学の最大の「売り物」は、抑制 T 細胞でした。
B リンパ球の働きを抑制する T 細胞が存在すると主張し、それが世界を席巻していたのでした。
その説を主張した千葉大の教授は、東大の教授に栄転しました。千葉大史上、初めてではないでしょうか?
後任の千葉大教授も抑制 T 細胞の研究を熱心に行いました。
この頃です、ぼくが「ノーベル賞を取れるんじゃないかな」と言われたのは。

サイエンスが進むと、闇に隠れていた部分はどんどん光に晒されて行きます。
すると、抑制 T 細胞というものは存在しないということが明らかになってしまいました。
「免疫学の千葉大」とまで言われていたのは何だったのでしょうか?

そして本当にノーベル賞を受賞した坂口先生は、制御性 T 細胞を発見しました。
ところが、抑制 T 細胞のトラウマが全世界を覆っていたために、坂口先生の理論はなかなか認められなかったそうです。
本書では、その無念さがけっこう延々と書かれています。

千葉大出身者として本当に申し訳ない気持ちになりました。
先生は信念を貫き通して、制御性 T 細胞の存在を世界に知らしめました。
そしてノーベル賞を受賞したのですから実に立派なことだと思います。
坂口先生の弟子にあたる先生とメールで話したら、坂口先生が(2025年に)ノーベル賞を受賞するとはまったく予測していなかったそうです。
なぜって、本庶佑先生がノーベル賞を取ったばかりだから。
いずれ取るはずだけど、今年ではないと心の準備ができていなかったそうです。

それくらい、本庶先生と坂口先生の業績は偉大だったということですね。

『性別違和に生まれて 父と子で綴った23年』2026年04月20日 12時29分46秒

『性別違和に生まれて 父と子で綴った23年』
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書影があがってきました。
5月8日発売、『性別違和に生まれて 父と子で綴った23年』(中央公論新社)。

ネット書店の予約も始まっています。

https://amzn.to/4tlq5el

ぜひ、応援してください。渾身の一作です。

見本が届きました2026年04月24日 19時35分48秒

見本が届きました
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『性別違和に生まれて 父と子で綴った23年』(中央公論新社)。

わが子は性別違和。塗炭の苦しみを味わい、それでも生き延びて、今に至ります。
その23年を親子で書きました。

本日、見本が届きました! 発売は5月8日。

↓ ここから予約可能です。応援していただければ嬉しいです。
https://amzn.to/3Qw28Cy

スローニュースに書評が出ました2026年04月28日 19時54分06秒

発売前なんですが、スローニュースに書評が出ました。
『性別違和に生まれて』についてです。

スローニュースとは「じっくりと取材や思考を重ねた良質なコンテンツで、誰もがもつ先入観(バイアス)を壊す。炎のような情熱と、事実をありのままに見る冷静さで常識や偏見をひっくり返す。そんな創り手とつながるコミュニティ」というメディア。
業界では大変有名ですね。

https://slownews.com/n/nc02c10088fb0

短い文章なんですけど、本質がしっかり書いてあって、さすがだと思いました。

東京新聞から取材を受けました2026年04月28日 20時33分27秒

東京新聞から取材を受けました。
「こちら特報部」という大型コーナーです。

テーマはもちろん、『性別違和に生まれて 父と子で綴った23年』(中央公論新社)を巡ってです。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/484571?rct=tokuhou

うちの子もインタビューに答えています。
有料サイトですが、ほぼ全文無料で閲覧できますので、興味のある方は、ぜひ、ご覧になってください。