生命科学者、定年後に畑にハマる 実践・知的菜産の技術(仲野 徹)2026年04月08日 20時19分15秒

生命科学者、定年後に畑にハマる 実践・知的菜産の技術(仲野 徹)
先月に続いて仲野徹先生の本を読みました。
実は、手元に本が届いてすぐに読むつもりはありませんでした。
なぜって・・・現在、3冊の本を同時に読んでいて、さすがに4冊目はちょっと。
それから、この本は家庭菜園のエッセイです。先生が定年後に家庭菜園をやっておられたのは知っていましたが、もう本になるとは。
ところがぼくは、土いじりが大っっっっ嫌いなんです。
我が家には庭がありません。砂利で固めて土がないんです。
草がちょっとでも生えてきたら、たちまち除草剤で退治します。
そして野菜もそんなに好きではありません。
そういう意味で、この本にはすぐに手が伸びなかったのです。

でも・・・装幀がいやにカワイイじゃないですか?
カバーを剥がしてみても、また、イラストがカワイイ。
ま、ちょっとだけ読んでみるかとページをめくりました。
気がつけば読了です。

この本にはいい点が3つあります(本当はもっとあると思う)。
人間って歳をとると新しいことに挑戦できなくなるんですよね。
特に、功成り名を遂げた人ってそうだと思います。
大学の教授って定年後に、なんとか病院の院長に収まって管理職に就いたりします。
それも一つの人生だと思いますが、それって過去によりかかっているようにしか、ぼくには見えません。
この本のサブタイトル風にいえば、あまり知的生産がない。
仲野先生は、いきなり家庭菜園ですから、そうとう知恵を使ったと思います。
晴耕雨読って、言葉で言えばかんたんですが、なかなかできるものではないと思います。

では、その原動力は何か?
面白がる力です。
歳をとると、面白がる感性が下がるんですね。ぼくもそう。
でも、先生は「知りたがり」だし、「面白がり」です。
脳がぼくより若いんじゃないかな。
面白がる力が落ちてしまうと、はっきり言って人生はつまらないですよ。
そんなパワーを持っている先生が羨ましいですね。

3つ目の魅力は文章です。
どうしたらこんなに笑かしてくれる文章が書けるのか?
大阪弁のリズムとギャグが、紙上にハッチャケています。
読者の心を揺さぶる喜怒哀楽の中で一番難しいのは、笑わせることなんですよね。
(逆にかんたんなのは、泣かせること)
えろう、笑わしてもらいましたわ。
同時に、溢れ出る知識と教養も、たっぷり堪能させてもらいました。

知的菜産の技術・・・このネーミングのセンスも抜群じゃないですか。
梅棹忠夫先生も、天国で笑っていると思います。

この本は、若い人が読んでももちろんいいと思いますが、50〜60歳の人生の後半戦に入った読者に向いているように思います。
ぼくは先生より、(確か)4歳くらい若いので、もう少しがんばってみようと思います。
おススメします。

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