マネー・ジャングル ― 2015年07月10日 22時04分48秒

く〜、痺れる〜。
Jazz House「NARU」へ行く ― 2014年05月04日 23時08分17秒

GWは読みたい本が山積みで、スライド作りの仕事もあり、なかなか多忙です。
しかし今日はちょっと時間ができたのでお茶の水へ行ってきました。
神保町の古本屋をいくつか回って、書泉グランデ、三省堂、丸善へ。
三省堂には「運命の子 トリソミー」置かれていなくてびっくり。
いやあ、本当に売れていないとしみじみ実感します。
さらに画材屋「レモン」へ。
別にぼくは絵は描きませんが、昔からここの立ち寄って画材を見たり、万年筆を見たり。
あれ、レモンに併設してあった喫茶店はどうなったんだろう??
で、Jazz Houseの「NARU」へ。
それほど広くないお店にお客さんがぎっしり。
アルトサックスとトランペットの2管編成でしたが、とりわけトランペットが良かった。
ベースを弾いている方は、「Body & Soul 」でも演奏を聴いたことがありますが、実に迫力のある音を出します。
1 Stage だけ聴き大いに満足し、深酒しないで帰宅しました。
帰宅したら、ロバート・ワインバーグの「がんの生物学」が届いていました。
電話帳のようにデカくて、分厚い本ですから、通読は無理でしょう。興味のあるところ読んでいこう。
非常に楽しみです。
しかし今日はちょっと時間ができたのでお茶の水へ行ってきました。
神保町の古本屋をいくつか回って、書泉グランデ、三省堂、丸善へ。
三省堂には「運命の子 トリソミー」置かれていなくてびっくり。
いやあ、本当に売れていないとしみじみ実感します。
さらに画材屋「レモン」へ。
別にぼくは絵は描きませんが、昔からここの立ち寄って画材を見たり、万年筆を見たり。
あれ、レモンに併設してあった喫茶店はどうなったんだろう??
で、Jazz Houseの「NARU」へ。
それほど広くないお店にお客さんがぎっしり。
アルトサックスとトランペットの2管編成でしたが、とりわけトランペットが良かった。
ベースを弾いている方は、「Body & Soul 」でも演奏を聴いたことがありますが、実に迫力のある音を出します。
1 Stage だけ聴き大いに満足し、深酒しないで帰宅しました。
帰宅したら、ロバート・ワインバーグの「がんの生物学」が届いていました。
電話帳のようにデカくて、分厚い本ですから、通読は無理でしょう。興味のあるところ読んでいこう。
非常に楽しみです。
弾き語りパッション・井上陽水 ― 2014年05月01日 23時49分42秒

iTunes で買ってしまった。
兄が好きだった陽水。彼の声が破格であることは誰も異存はないと思うが、ぼくは「歌詞」がすごいと思う。
「東へ西へ」とか。
兄が好きだった陽水。彼の声が破格であることは誰も異存はないと思うが、ぼくは「歌詞」がすごいと思う。
「東へ西へ」とか。
ももクロ、国立ライブ ― 2014年02月19日 22時00分26秒
安西信一さん ― 2014年02月10日 22時02分08秒

「ももクロの美学」を執筆した安西信一さんが今日亡くなったそうです。
原因はクモ膜下出血。53歳。
脳動脈瘤があったのでしょう。
仕事が忙しかったのでしょう。
そして無理をしたのでしょう。
心からご冥福をお祈り致します。
原因はクモ膜下出血。53歳。
脳動脈瘤があったのでしょう。
仕事が忙しかったのでしょう。
そして無理をしたのでしょう。
心からご冥福をお祈り致します。
ももクロ夏のバカ騒ぎ 2013 ― 2014年01月28日 21時15分30秒

DVDが到着しました!
昨年夏、家内と一緒に日産スタジアムへ観に行ったライブです。
布袋寅泰さんのギターを背後に6万人を前にして歌うというのはどういう心持ちに至るのでしょうか。
グループの最年少・「あーりん」は高校2年です。うちの長女と同い年。
ぼくは自分の長女のことも尊敬していますが、「あーりん」もすごいと思います。
普通の人間にはできないことです。
しかし彼女達5人は、「ももクロ」というシステムに入団した訳ではありません。
「ももクロ」という「もの」を始めてみたところ、こんなことになってしまったのです。
本人達だって、スターダスト事務所の人達だって夢にも思っていなかったでしょう。
今や「記号」ですよね。
そもそも百田夏菜子さんだって、あーりんだって、最初は普通の小学生であり、幼稚園生であり、乳児であり、新生児だったはず。
天才だったのでしょうか?
三島由紀夫みたいに、産湯の盥を憶えていたとか?
そんなことはないでしょう。最初は普通の子どもだったはず。
いやもしかしたら普通どころか、劣等生だったかも。
友達もあまりいなかったかも。
しかし彼女達は、(おそらく親の意向で)芸能界に入り、歌唱力などまったく無かったのに、あれよあれよと言う間にトップスターにのぼりつめてしまいました。
「ケ」から「ハレ」の世界へ自分たちの居場所を変えてしまったのです。
その心境はどういうものでしょう?
変化の瞬間あるいは過程というのものは、当人にはどのように見えるのか?
彼女達が見ている「世界」とは何なのか?
12時間くらいインタビューすれば、何か物語が浮かび上がってくる気がします。
百田夏菜子さんが見ているものを、僕は見たい。
昨年夏、家内と一緒に日産スタジアムへ観に行ったライブです。
布袋寅泰さんのギターを背後に6万人を前にして歌うというのはどういう心持ちに至るのでしょうか。
グループの最年少・「あーりん」は高校2年です。うちの長女と同い年。
ぼくは自分の長女のことも尊敬していますが、「あーりん」もすごいと思います。
普通の人間にはできないことです。
しかし彼女達5人は、「ももクロ」というシステムに入団した訳ではありません。
「ももクロ」という「もの」を始めてみたところ、こんなことになってしまったのです。
本人達だって、スターダスト事務所の人達だって夢にも思っていなかったでしょう。
今や「記号」ですよね。
そもそも百田夏菜子さんだって、あーりんだって、最初は普通の小学生であり、幼稚園生であり、乳児であり、新生児だったはず。
天才だったのでしょうか?
三島由紀夫みたいに、産湯の盥を憶えていたとか?
そんなことはないでしょう。最初は普通の子どもだったはず。
いやもしかしたら普通どころか、劣等生だったかも。
友達もあまりいなかったかも。
しかし彼女達は、(おそらく親の意向で)芸能界に入り、歌唱力などまったく無かったのに、あれよあれよと言う間にトップスターにのぼりつめてしまいました。
「ケ」から「ハレ」の世界へ自分たちの居場所を変えてしまったのです。
その心境はどういうものでしょう?
変化の瞬間あるいは過程というのものは、当人にはどのように見えるのか?
彼女達が見ている「世界」とは何なのか?
12時間くらいインタビューすれば、何か物語が浮かび上がってくる気がします。
百田夏菜子さんが見ているものを、僕は見たい。
Delicate Sound of Thunder: ピンク・フロイド ― 2013年08月28日 18時19分09秒

今日は休診日でしたが、夏休みをとって患者さんに迷惑をかけてはいけないと、「予防接種と健診」だけ行いました。
午前中で恙なく終了しました。
29日から31日までは夏休みとし、京都へ家族旅行に行く予定をかなり前から立てていました。
ところが、小学館ノンフィクション大賞を受賞することになり、30日が贈賞式です。
従って京都旅行はキャンセル。
丸の内の東京會舘に伺うことに変更です。
贈賞式には友人・知人に案内のメールを出しましたが、当然のことながら、平日の夕方は勤務時間中ですので、多くの方から出席叶わぬとの返信を頂き、却って悪いことをしてしまったと思っています。
また、同時に贈賞式のことをFBやブログに書いてくれと言われていますので、ご期待に応えたいものです。
さて、今日はピンク・フロイドの「Delicate Sound of Thunder」をiTuneで買いました。
もしかしたら、ぼくのCDの倉庫をひっくり返せば、このCDはあるかもしれません。
ですが、そういった努力は高齢の僕にはもう無理なので、買ってしまいました。
iTuneで買えば、PCでもiPhoneでもiPadでも聴けますから、やはりDLという形態はいいですね。
さて、フロイドの音は本当に分厚くて、聴き手を包み込むような力があります。
その厚みを切り裂くようにギルモアのギターが入り込んでくる。
30年以上聴いても、聴き飽きないのですから、本当に僕の感性にあっているんでしょう。
今日は早めにブログを書いてしまいました。
室内で自転車を30分くらい漕いだことだし、夕食時は少しビールを飲んで、夜更けはゆっくりと読書を楽しみましょう。
午前中で恙なく終了しました。
29日から31日までは夏休みとし、京都へ家族旅行に行く予定をかなり前から立てていました。
ところが、小学館ノンフィクション大賞を受賞することになり、30日が贈賞式です。
従って京都旅行はキャンセル。
丸の内の東京會舘に伺うことに変更です。
贈賞式には友人・知人に案内のメールを出しましたが、当然のことながら、平日の夕方は勤務時間中ですので、多くの方から出席叶わぬとの返信を頂き、却って悪いことをしてしまったと思っています。
また、同時に贈賞式のことをFBやブログに書いてくれと言われていますので、ご期待に応えたいものです。
さて、今日はピンク・フロイドの「Delicate Sound of Thunder」をiTuneで買いました。
もしかしたら、ぼくのCDの倉庫をひっくり返せば、このCDはあるかもしれません。
ですが、そういった努力は高齢の僕にはもう無理なので、買ってしまいました。
iTuneで買えば、PCでもiPhoneでもiPadでも聴けますから、やはりDLという形態はいいですね。
さて、フロイドの音は本当に分厚くて、聴き手を包み込むような力があります。
その厚みを切り裂くようにギルモアのギターが入り込んでくる。
30年以上聴いても、聴き飽きないのですから、本当に僕の感性にあっているんでしょう。
今日は早めにブログを書いてしまいました。
室内で自転車を30分くらい漕いだことだし、夕食時は少しビールを飲んで、夜更けはゆっくりと読書を楽しみましょう。
Live in Gdansk デビッド・ギルモア ― 2013年08月21日 21時03分10秒

高校生の頃の松永少年は、デビッド・ギルモアのギターの良さをあまり理解していませんでしたが、歳を取るにつれて、彼のギターの音色は本当にいいなと思います。
このCDは比較的最近に制作されたもので、ポーランドの造船所で5万人の観客を集めておこなわれたLiveの収録です。
ポーランドの造船所っていうのが、うまく言えませんが、何とも彼の音楽にマッチしていますよね。
「泣き節」などと呼ばれるギルモアのギターは相変わらず哀切たっぷりで実に聴かせるのですが、彼のVocalも渋くてぼくは好きです。
Saxもいい。
リチャード・ライトのキーボードを聴けるのも本作で最後とのことです。
ギルモアがロジャー・ウォーターズと一緒に演奏することはこの先ありそうもないので、「ピンク・フロイド」という音楽はこうやって終焉を迎えようとしているのかもしれません。
大人の成熟したロックです。
ぜひ、おススメです。
このCDは比較的最近に制作されたもので、ポーランドの造船所で5万人の観客を集めておこなわれたLiveの収録です。
ポーランドの造船所っていうのが、うまく言えませんが、何とも彼の音楽にマッチしていますよね。
「泣き節」などと呼ばれるギルモアのギターは相変わらず哀切たっぷりで実に聴かせるのですが、彼のVocalも渋くてぼくは好きです。
Saxもいい。
リチャード・ライトのキーボードを聴けるのも本作で最後とのことです。
ギルモアがロジャー・ウォーターズと一緒に演奏することはこの先ありそうもないので、「ピンク・フロイド」という音楽はこうやって終焉を迎えようとしているのかもしれません。
大人の成熟したロックです。
ぜひ、おススメです。
家内は「杏果」推し ― 2013年08月06日 21時42分56秒
日産スタジアム参戦記 ― 2013年08月05日 21時00分10秒
東京駅から新横浜駅まで、新幹線でわずか18分だった。
切符を買うのに時間かかるということもなく、普通に買って普通に電車に乗り込んだ。
指定席にゆったりと座り、たちまち新横浜駅に到着する。
駅を降りると、モノノフと思われる人がわずかにいるだけである。
人の流れにそってスタジアムへ歩いていけばよいと思っていたが、そういう流れはできていなくて、街の地図看板を見ながら歩いて行く。
5分、10分と歩いて行くうちに、5色の法被やTシャツを着た人がどんどん増えていく。いや、しだいに街中そんな人で一杯だ。
ローソンなどのコンビニではそういったモノノフで溢れている。
お、日産スタジアムが見えてきた。でかい。立派な建物だ。
直近の交差点までくると、もう人の波である。5色の大群衆だ。
ゲートをくぐって自分の席へ行く。
通路から3番目と4番目なので、心理的に楽である。
開始まであと45分ある。続々と席が埋まっていく。
メインスタンドに巨大なステージが建てられている。
従ってメインスタンドに観客は入っていない。
僕の席はバックスタンドの1階15列目だ。中央からは大きく離れたコーナーに近い場所である。
フィールドに目をやると、芝生には座席は用意されておらず、芝生周囲のトラックがアリーナ席になっている。
そしてバックスタンドと芝生の間のトラック部分には、サブステージが設置されている。
メインステージよりも、こちらの方が距離は近いが、僕の座席からは死角になるので見づらいのではという予感あり。
スタンドではあちこちでメンバーの名前のコールが起きる。
一番人気は「しおりん」。
誰か一人が立ち上がって「みんなの妹!」と叫ぶと、周囲から一斉に「しおりーん!」という絶叫があがる。
そして定刻の16時にライブはスタートとなった。
のっけから総立ち、大コールである。
「日本を元気にする」「ライブとスポーツの融合」がテーマなので、聖火の点火があり、そして「君が代」斉唱となる。
演奏するのは・・・・。
舞台からせり上がってくるのは、ギターでキメた布袋寅泰!
6万人のどよめきと歓声が爆発する。
生歌はもちろんだが、演奏も2/3くらいは生バンドだ。
僕の右方向に巨大なスピーカーがあってそこから音が聞こえてくるのだが、野外であり、音は拡散傾向になってしまう。
そしてその大音量をファンのコールがしのぐ。
僕も叫ぶが自分の声が聞こえないくらいだ。
従って、ももクロの歌もよく聞こえないこともしばしばである。
予想はしていたけれど、5人のメンバーは米粒みたいに小さく見える。
大型スクリーンが設置してあるのだが、それも物足りないくらい小さい。
本当に生身の人間が歌っているのかと、まるで現実感・手触り感が無い。
双眼鏡で覗いてみると、確かに百田夏菜子である。
日産スタジアムを事前にwebで調べたら、座席がゆったりと作られていると書かれていた。
だが実際にはそんなことはなかった。飛行機の国際線を想起してしまった。
足元にバックパックを置いたのが今から考えれば失敗だったのだが、とにかく「自分のスペース」が狭い。
隣の女の子が振るサイリウムが僕の顔に当たるんじゃないかとヒヤヒヤする。
前半が終わってハーフタイムショーになる。
芝生を使ってのサッカーが展開される。北澤豪さんとかが出場していた。
この時間帯を利用して、以前からずっと懸案だったトイレへ向かう。
呆気ないくらいにトイレはガラガラである。
後半も5人の歌う力は衰えることなく、結局アンコールを含めて全部で29曲歌った。
彼女たちにはまだまだ伸びしろがあると感じることができる。
良い意味でまだまだ未完成だ。
だが、あの踊り、あの動きで「歌が唄える」ということだけでも驚異的である。尋常ではない体力・呼吸機能だ。
ほとんどが「鉄板」の人気曲ばかりで、会場のボルテージは上がりっぱなし。
ライブは4時間30分を越えて、家内は最後の2曲くらいで疲れてしまった。
なので、一番最後のMCは割愛してスタジアムを出る。
夜道を駅に向かうと、ものすごい数のモノノフが早足で歩いている。
新横浜駅付近では、何軒もの居酒屋さんの前で客引きがすごい。
プラカードに「ももクロ・DVD上映中」と書かれている。
なるほど、余韻を楽しみたい客を当て込んでいるようだ。
新幹線の切符売り場の行列はそんなに長くない。やはり早めに出てきてよかった。
ゆっくり座って千葉まで帰ることができた。
ライブに参戦して本当によかった。冥土の土産ができたし、行かなければ一生後悔したと思う。
しかし、音を楽しむ多幸感はそれ程でもなかった。
ジャズクラブの演奏の方が、はるかに「ライブ」しているだろう。
ももクロのライブは「巨大な盆踊り」のようでもあり、「エンターテインメント・ショー」でもあり、「ディズニーのエレクトリック・パレード」のようでもあった。
2年前には6千人だった会場が、今年は6万人である。
こうなると、ももクロは、一種の「記号」のような存在になっている。
人気が人気を呼ぶし、ももクロのライブに参戦すること自体が娯楽になっている印象を受ける。
「オタク」みたいなファンはほとんど見かけなくて、家族連れやカップル客が目立っていたのも肯ける。
ももクロの歌に感動するというより(もちろん感動する場面もあり、家内は泣いていたが)、ももクロの5人と6万人のファンが一緒にイベントを構成しているといった感じだ。
「非日常」の「夢・幻」の世界を覗いてきたという印象である。
わずか3年くらいで普通の少女が、夢の中のアイコンになったのだから、これはやはり現実離れしたサクセス・ストーリーだ。
いや、彼女たち自身はどう思っているのだろう。
サクセスと思っているのか?
戸惑っていないのか?
サブステージがせり上がって、数十メートルまで上昇した百田夏菜子の目には何が見えたのだろうか?
12時間くらいインタビューしてみたいな。
切符を買うのに時間かかるということもなく、普通に買って普通に電車に乗り込んだ。
指定席にゆったりと座り、たちまち新横浜駅に到着する。
駅を降りると、モノノフと思われる人がわずかにいるだけである。
人の流れにそってスタジアムへ歩いていけばよいと思っていたが、そういう流れはできていなくて、街の地図看板を見ながら歩いて行く。
5分、10分と歩いて行くうちに、5色の法被やTシャツを着た人がどんどん増えていく。いや、しだいに街中そんな人で一杯だ。
ローソンなどのコンビニではそういったモノノフで溢れている。
お、日産スタジアムが見えてきた。でかい。立派な建物だ。
直近の交差点までくると、もう人の波である。5色の大群衆だ。
ゲートをくぐって自分の席へ行く。
通路から3番目と4番目なので、心理的に楽である。
開始まであと45分ある。続々と席が埋まっていく。
メインスタンドに巨大なステージが建てられている。
従ってメインスタンドに観客は入っていない。
僕の席はバックスタンドの1階15列目だ。中央からは大きく離れたコーナーに近い場所である。
フィールドに目をやると、芝生には座席は用意されておらず、芝生周囲のトラックがアリーナ席になっている。
そしてバックスタンドと芝生の間のトラック部分には、サブステージが設置されている。
メインステージよりも、こちらの方が距離は近いが、僕の座席からは死角になるので見づらいのではという予感あり。
スタンドではあちこちでメンバーの名前のコールが起きる。
一番人気は「しおりん」。
誰か一人が立ち上がって「みんなの妹!」と叫ぶと、周囲から一斉に「しおりーん!」という絶叫があがる。
そして定刻の16時にライブはスタートとなった。
のっけから総立ち、大コールである。
「日本を元気にする」「ライブとスポーツの融合」がテーマなので、聖火の点火があり、そして「君が代」斉唱となる。
演奏するのは・・・・。
舞台からせり上がってくるのは、ギターでキメた布袋寅泰!
6万人のどよめきと歓声が爆発する。
生歌はもちろんだが、演奏も2/3くらいは生バンドだ。
僕の右方向に巨大なスピーカーがあってそこから音が聞こえてくるのだが、野外であり、音は拡散傾向になってしまう。
そしてその大音量をファンのコールがしのぐ。
僕も叫ぶが自分の声が聞こえないくらいだ。
従って、ももクロの歌もよく聞こえないこともしばしばである。
予想はしていたけれど、5人のメンバーは米粒みたいに小さく見える。
大型スクリーンが設置してあるのだが、それも物足りないくらい小さい。
本当に生身の人間が歌っているのかと、まるで現実感・手触り感が無い。
双眼鏡で覗いてみると、確かに百田夏菜子である。
日産スタジアムを事前にwebで調べたら、座席がゆったりと作られていると書かれていた。
だが実際にはそんなことはなかった。飛行機の国際線を想起してしまった。
足元にバックパックを置いたのが今から考えれば失敗だったのだが、とにかく「自分のスペース」が狭い。
隣の女の子が振るサイリウムが僕の顔に当たるんじゃないかとヒヤヒヤする。
前半が終わってハーフタイムショーになる。
芝生を使ってのサッカーが展開される。北澤豪さんとかが出場していた。
この時間帯を利用して、以前からずっと懸案だったトイレへ向かう。
呆気ないくらいにトイレはガラガラである。
後半も5人の歌う力は衰えることなく、結局アンコールを含めて全部で29曲歌った。
彼女たちにはまだまだ伸びしろがあると感じることができる。
良い意味でまだまだ未完成だ。
だが、あの踊り、あの動きで「歌が唄える」ということだけでも驚異的である。尋常ではない体力・呼吸機能だ。
ほとんどが「鉄板」の人気曲ばかりで、会場のボルテージは上がりっぱなし。
ライブは4時間30分を越えて、家内は最後の2曲くらいで疲れてしまった。
なので、一番最後のMCは割愛してスタジアムを出る。
夜道を駅に向かうと、ものすごい数のモノノフが早足で歩いている。
新横浜駅付近では、何軒もの居酒屋さんの前で客引きがすごい。
プラカードに「ももクロ・DVD上映中」と書かれている。
なるほど、余韻を楽しみたい客を当て込んでいるようだ。
新幹線の切符売り場の行列はそんなに長くない。やはり早めに出てきてよかった。
ゆっくり座って千葉まで帰ることができた。
ライブに参戦して本当によかった。冥土の土産ができたし、行かなければ一生後悔したと思う。
しかし、音を楽しむ多幸感はそれ程でもなかった。
ジャズクラブの演奏の方が、はるかに「ライブ」しているだろう。
ももクロのライブは「巨大な盆踊り」のようでもあり、「エンターテインメント・ショー」でもあり、「ディズニーのエレクトリック・パレード」のようでもあった。
2年前には6千人だった会場が、今年は6万人である。
こうなると、ももクロは、一種の「記号」のような存在になっている。
人気が人気を呼ぶし、ももクロのライブに参戦すること自体が娯楽になっている印象を受ける。
「オタク」みたいなファンはほとんど見かけなくて、家族連れやカップル客が目立っていたのも肯ける。
ももクロの歌に感動するというより(もちろん感動する場面もあり、家内は泣いていたが)、ももクロの5人と6万人のファンが一緒にイベントを構成しているといった感じだ。
「非日常」の「夢・幻」の世界を覗いてきたという印象である。
わずか3年くらいで普通の少女が、夢の中のアイコンになったのだから、これはやはり現実離れしたサクセス・ストーリーだ。
いや、彼女たち自身はどう思っているのだろう。
サクセスと思っているのか?
戸惑っていないのか?
サブステージがせり上がって、数十メートルまで上昇した百田夏菜子の目には何が見えたのだろうか?
12時間くらいインタビューしてみたいな。
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