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テレビ朝日『テレメンタリー』〜宗教と輸血拒否2023年05月05日 21時05分49秒

先日、テレビ朝日『テレメンタリー』が放送されました。
テーマは宗教(エホバの証人)と子どもへの輸血拒否です。
本日、その番組が YouTube にアップされ、大変多くの方に視聴されているようなので、ここでお知らせします。
関心のある方はここから観てください。
   ↓
https://www.youtube.com/watch?v=VIt7WxAM8Oo

エホバの証人の親が、我が子に対する輸血を拒否する・・・これは大変難しい問題です。
医者が親の宗教を無理やり変えるのも間違っているし、親が幼い子どもに宗教に従わせるのも間違っていると思います。
ではどうするかというと答えがなかなかありません。

親の親権を停止して代理人から輸血の許可を得る・・・これは一つの方法ですが、これをやると医師と家族(親)の人間関係が決裂します。
また交通事故のように一刻争うケースでは時間切れになります。
また、抗がん剤使用の際の輸血のようなケースでは、治療が1年以上に及ぶので、これも現実的でがありません。

「答えがない」という答えをすることがぼくは大嫌いなのですが、どうすればいいとは簡単に言えません。
ぼくは、エホバの証人の子どもに、強引に輸血して命を助けた経験もあるし、逆に輸血ができなくて命を失った経験もあります。
これらの治療経験は、今でもぼくの胸にグサリと何かが刺さったような思いになっています。

聖書なんて数千年前に書かれたものですから、現代の科学とか倫理とかに合わないことは当然出てきます。
それが輸血拒否になっていると思います。
親とは、子どもの最高の利益の代弁者です。
その代弁が、現世での命より、来世での永遠の命と言われると、医師は苦しくてたまりません。

医師は何のためにいるのか。お金のためでも地位のためでも名誉のためでもありません。
人の命を救うためです。
エホバの証人の方の信仰心を無理やりねじ曲げるようなことはしませんが、最終的にぼくは、たとえ訴訟になっても輸血して子どもの命を救うと思います。
それを間違っていると批判する人もいると思いますが。

「赤ちゃん縁組」で虐待死をなくす 愛知方式がつないだ命(矢満田 篤二, 萬屋 育子)2023年05月05日 23時11分06秒

「赤ちゃん縁組」で虐待死をなくす 愛知方式がつないだ命
大変勉強になる内容でした。
特別養子縁組は民間団体が行うことが多く、児相はあまり動いていません。
前者は、①妊婦を守る ②養親に子どもを委託する ③養親家族を支援する という3つの役割があります。
児相の場合、乳児院や児童養護施設にいる要保護児を養親に託すというイメージです。
ところが、矢満田さんは、新生児をこそ養子に出すべきだと考え、実行したわけです。
公務員が前例を無視した新しい挑戦に取り組む、それも上司がいい顔をしないのに実践するのは相当な覚悟だったと思います。
児相が民間団体のような新生児委託をする・・・これが愛知方式です。

内容は大変感動的でもありましたが、書いたのはブックライターさんのようです。
ちょっと編集がとっちらかっている印象がありました。
そこは本の完成度として少しもったいないと感じました。