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入管法改正案に疑問2023年04月30日 20時57分40秒

4月28日に入管法改正案が、衆院法務委員会で可決されました。
自民・公明・維新・国民が賛成したためです。

日本は難民認定率が世界で突出して低く、世界標準で見た場合、日本の人権感覚は非常に貧しいと言わなければなりません。
世界から尊敬される国ではありません。
国連人権理事会の特別報告者たちは、法案が国際人権基準を満たしていないという書簡を日本に送ったくらいです。

難民というのは地元国に帰されれば死刑になったり、殺されたりするような状況にあります。
欧米の世界標準の国々ではそういった難民を守っています。
しかし日本の保守勢力は、外国人が嫌いなのか、そういう人たちを難民と認定することはめったになく、また入管施設では非人道的な待遇が行われていることは、ウィシュマさんの死亡事件で多くの人が知っていることでしょう。

2年前にも入管法改正案が提出されました。
あのときは、野党や世論の反対があり、またウィシュマさんの事件もあって法案は廃案になりました。
ところが今回、微修正を加えただけで法案が復活しました。
廃案になった反省はないのでしょうか。

自公政権は少しでも野党を取り込もうと修正協議を試みました。
最も問題になったのは、難民認定の第三者機関の設置でした。
しかしこれは本則には含めず、附則に入れるという形になりました。
やる気があるのであれば、なぜ本則に入れないのか?

維新はほんのちょっと修正を加えて、自公はそれに乗りました。
つまり自民党は野党を分断したかったのでしょう。
維新は統一地方選で勝ちいい気になって、「実績」を作りたかったのでしょう。
一番、筋を通したのは立憲民主党です。
一時は、附則に加える修正案でも賛成する声もあったようですが、それでは支援者を裏切るとの判断から、反対に回りました。
野党第一党として責任を果たしたと言えるでしょう。

しかし本当にひどいのは自公・維新・国民です。
この連中は世界の基準から外れた恥ずかしいことをやっています。
難民が強制送還になって自国で命を落としたら、それはこういった政治家のせいです。
そして日本は世界からますます軽蔑されて、国際的に名誉ある地位にいることは、さらにできなくなるでしょう。