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袋叩きの小西洋之議員を擁護する2023年04月16日 17時04分59秒

今日の某新聞の社説を読んでいたら、小西議員の「憲法審査会の毎週開催はサルがやること」発言を強く批判していました。
3月29日のオフレコ発言を今になってこれだけ激しく非難するのはどういう意図でしょうか?
社説のネタに困って今頃書いたのでしょうか?
いずれにしても、権力を監視すべきジャーナリズムが野党を激しくに批判するのは異様としか言いようがありません。

ではなぜ、小西さんは「サルがやること」とオフレコで漏らしたのでしょうか?
正確には「衆院憲法審の毎週開催は、憲法を真剣に考えていないサルがやること、野蛮」と言っています。
つまり真面目に憲法を考えていれば、毎週開催にならないという主旨です。
それはなぜか。
「いつ最高裁判決や外国の事例を研究するのか。衆院なんて誰かに書いてもらった原稿を読んでいるだけだ」とも小西さんは述べています。

これは正論ではないでしょうか?
議論をするためには、資料集めや、分析・研究、意見聴取など多くの準備が必要です。
ぼくも日本小児外科学会の理事会のメンバーでしたが、学会の方向性を決める理事会を成立させるためには膨大な準備時間が必要でした。
開催は年に6回。十分に時間をとって理事会メンバーで議論をしました。

毎週開催の憲法審はちゃんと機能しているのでしょうか?
ニューズウィーク日本版によれば、毎週開催する価値はとてもないそうです。
審査会とは立派な名前ですが、実態は各議員の独演会なんだそうです。
それぞれのメンバーが延々と自説をぶち上げて、とても議論にはなっていないといいます。

選挙区の合区が話し合われた会では、自民党議員がウクライナ戦争に触れながら唐突に憲法9条について演説し始めたといいます。呆れるしかありません。
そもそも自民党の憲法改正案は、基本的人権よりも国家に主権がおかれていますから、そんなことを独演されても議論になるわけがありません。

憲法審は、まず、議論の進め方を議論し、各政党のコンセンサスを得る必要があります。
こんな現状では、オフレコでサルという言葉が出てもしかたないんじゃないですか?
小西議員の発言で某御用新聞は欣喜雀躍という感じですが、この反動で、改憲のための改憲みたいな方向に議論が引きずられていかないことを切に願います。

日本は戦争に敗れて、リベラルの芽が生まれましたが、自分たちの義務として戦争責任を問うことはしませんでした。
その結果、戦争を反省しなかった勢力が脈々と現在まで続いており、そういった連中が人より国家を大事にすべく憲法を変えようとするなら、大変危険だと思います。
日本人は欧米に比べてリベラルな人間が少なく、お上に従ってしまう国民性があります。
憲法がどうなっていくのか注視する必要がありそうです。
小西議員は、現在の憲法審の問題点を広く発信してほしいです。