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中国ともっと対話を2023年04月03日 20時33分25秒

林芳正外相が北京を訪問し、秦剛(チンカン)外相と会談しました。
昨年11月に岸田首相が習近平(シーチンピン)とタイで会談し、「建設的かつ安定的な日中関係」に向けた意思疎通の強化で一致したことを受けたものだそうです。
また、林外相は、李強(リーチアン)首相や王毅(ワンイー)政治局員とも会談しました。

言うまでもありませんが、中国は日本にとって隣国で、経済的にも深く結びついています。
日中関係が不健全でいいはずがありません。
国家同士の付き合いとは、結局は人同士の付き合いですから、会わなければどんどん疑心暗鬼になっていきます。

中国が民主的な国でないのはまったくその通りですが、だからと言って、日本が隣国に民主主義を輸出できるわけではありません。
そういう国と知った上で、付き合わざるを得ないでしょう。
中国が共産化したのは歴史的な必然性があったのであり、それは日本を含めた世界各国の責任でもあります。

今回の会談では、北京に駐在する日本の製薬会社の社員がスパイ容疑で逮捕された件についても話し合われたようです。
理由のはっきりしない逮捕は人権の観点から問題が大きいので、中国からは明確な説明があってしかるべきでしょう。
前進はありませんでしたが、この会談をまず一歩にするべきです。

ウクライナ戦争に関して、中国がロシアに肩入れいているように見えることも気に掛かります。
尖閣諸島の周辺での中国の軍事活動も気になります。
そうした懸念を日本は逐次、中国に伝えて、日本がどう考えているかを説明するのが重要だと思います。

実は、林外相の訪中前に、日本は半導体の輸出規制を発表しているんです。これはアメリカの要請に応じたものでしょう。
しかしそれってメッセージとしてかなり筋が悪いのではないでしょうか。
また、2月末に中国の駐日大使が離任するときに、慣例になっているあいさつを岸田首相は断っています。
あまりに無礼でしょう。
これもメッセージとして筋が悪いと思います。

岸田さんは、保守勢力の顔色を見るばかりで、どういう政治、どういう外交をやりたいのか、全然見えてきません。
とにかく対話を。もっと対話をしてください。