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タオルで胸隠し健診へ2023年03月30日 19時59分40秒

小学校や中学校の学校健診で、女子が上半身裸になることに対して不安や不満の声がいろいろなところから上がっています。
この対応策として京都府長岡京市教育委員会は、2023年度から、内科健診の際にタオルで胸を隠し、必要に応じてめくり上げる方法を全校で取り入れることに決めたそうです。

ぼくも千葉市内の小学校の校医を務めていますが、小学3年以上は、上半身着衣(体操着)のまま健診をやっています。
聴診が必要な場合は、服の下から聴診器を差し込んでいます。

長岡市には「子どもたちの安心できる健康診断をめざす会」というものがあって、下着などを着けたまま健診を受けられるよう求める約5300筆の署名を市教委に提出したそうです。
今回の対応を少しは評価したようですが、保護者からは「異性の医師に胸を見せないといけない状況は変わらず残念」という意見もあるそうです。

ぼくにはいい案があります。
まず、胸を見られることが嫌ならば学校を休めばいいだけのことです。
子どもが嫌がるのに、なぜ親は健診に行かせるのでしょうか?
ぼくにはその理由がさっぱり分かりません。
「嫌ならやめろ」とぼくは言いたいです。

そしてもっと根本的な解決策があります。
それは健診それ自体をやめることです。
昭和の貧困な時代は終わりました。子どもたちは基本的にみんな健康です。
何か病的なものが見つかっても、ほぼ100%の子はすでに医療機関で診てもらっています。
それに、何か重篤な病気が1〜2分の健診で見つかることなんてないでしょう。
要らないんじゃないですか?

側湾症とかのチェックは、自宅でやったらどうでしょう?
保護者にチェック項目を教えれば十分です。
それに軽度の側湾症は画像検査をやらなければ見つかりません。
年に1回健診をするよりも、普段から親がちゃんと見ている方がよっぽど診断的に優れています。
漏斗胸だって同じです。

学校医という仕事は、医師としての義務感でやっているものです。
好きでやっているわけではない。
貴重な一日を健診でつぶされ、しかたなくやっているわけです。
これは医師にとって医師会から要請される義務です。
それを「異性の医師に胸を見られたくない」とか言われると不愉快でしかありません。
嫌ならやめてください。