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あの胸が岬のように遠かった(永田 和宏)2022年08月25日 23時22分58秒

あの胸が岬のように遠かった
これはちょっと痺れるような作品でした。
筆者は細胞生物学者で歌人の永田先生。奥さんも歌人として高名な河野裕子さんです。
二人が結婚するまでの青春記です。

手紙文学とか日記文学というジャンルがあるならば、これはその最高傑作のような一作でしょう。
河野さんのみずみずしい感性。まるで手で触れれば、血が滲んでくるようです。
そして永田さんの自己を見つめる内省的な文学表現も読者を強烈に惹きつけます。
大変素晴らしい出来でした。
「あの胸が岬のように遠かった」
いいですね。

みなさんにぜひおススメします。

精神科医は腹の底で何を考えているか(春日 武彦)2022年08月27日 22時35分30秒

精神科医は腹の底で何を考えているか
やや古い本なのですが、仕事の一環として読んでみました。
本書は9刷。知人の編集者に聞いた話では、5万部くらい売れたそうです。
すごいですね。
精神科医である筆者が、腹の中を語っていく本です。
文体がぼくとずいぶん違っていて、こういう文章は真似できませんが、表現力としてはやはり卓越したものがあるなと感心します。
精神科医の先生って、なんで本を書く人が多くて、また名文家が多いのでしょうか。
リアルな「腹の底」が書かれていましたが、なるほど、こういう本がベストセラーになるのかと改めて思いました。
ぼくはいつまで経っても売れない物書きだと痛感しました。

精神科医が何を思っているのか、知りたい人にはおススメです。

国税OBだけが知っている失敗しない相続(坂田 拓也)2022年08月30日 22時29分03秒

国税OBだけが知っている失敗しない相続
相続なんてまったく知らない世界なので、読んでみました。
なるほど・・・あんなこと、こんなこと。いろいろありますね。
だけどちょっとぼくには無縁の世界だったかな。
一番興味深かったのは、相続税のことに詳しい税理士さんって、かなり少ないという話です。
相続金を受け取る人は山ほどいても(ぼくも受け取った)、相続税を支払う人はそう多くはありません。
日本にいる税理士さんの数で、相続税件数を割ると、一人あたり、年間に二件なんだそうです。
つまり相続税のベテランという人は少ないそうです。
相続税対策を考えているお金持ちの人は、よく税理士さんを選んだ方がいいですよ。
なんだかんだ言って、面白い本でした。