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自民党は永久に不滅です2021年10月13日 21時36分09秒

岸田総理大臣は、宏池会の会長です。宏池会は政策立案能力に長けているものの、政局には弱く、政界のお公家集団などと言われています。
思想的には、いわゆるハト派で、軽装備・経済重視の政治を行なってきました。
その代表的な政治家が、池田勇人さんです。1964年の東京オリンピックの閉幕に合わせて、舌がんのため引退しました。
ぼくが3歳のときですから、過去のニュースで見ただけで、記憶には存在していません。
池田さんといえば、所得倍増計画と高度成長の政治家です。
いわゆる、総中流社会を実現した人で、企業は終身雇用・年功序列で、大金持ちの人もあまりいませんでしたが、極端な貧困な人もいませんでした。
日本を経済大国に持ち上げ、みんながいい意味で平等に生きた時代です。

立憲民主党の枝野さんは、自分のことを保守政治家と自称し、池田さんの時代の日本を目指していることを公言しています。
もちろん高度成長期には公害などの影の面もたくさんありますが、貧富の格差が少なかったのは、日本らしくてよかったと思います。

そこで、岸田さんです。彼は総裁選で、実にカッコいいことをたくさん述べました。
たとえば、「令和版所得倍増計画」。金持ち優遇をやめるために、「金融所得課税」も打ち出しました。
コロナ対策として「健康危機管理庁」の創設も訴えました。
また、「日本は民主主義の危機にある」として、これまでの政権の負の部分を改善しようとしました。
さらには自民党改革として、役員任期を3年までと縛りをつけ、権力の「集中と惰性」を防ぐ方針を打ち出しました。

実に見事です。河野太郎さんにも劣らないような姿勢で、自民党改革ならびにこれまでの政策転換を訴えたのです。

先日、総選挙にあたり、自民党が政権公約を発表しました。ぼくはそれを聞いて、腰が抜けそうになりました。
「令和版所得倍増計画」もなければ、「金融所得課税」もない。
「健康危機管理庁」も消えているし、役員任期3年も無くなっていました。
「民主主義の危機」とは、「改竄」「隠蔽」「説明しない」ことだと思っていたのですが、財務省の公文書改竄も、桜を見る会の不正も、何も再調査しないそうです。
それでいながら、防衛費はGDPの2%以上に引き上げるという、これまでに聞いたことのない公約が突然もりこまれました。
2%と言えば、防衛費を2倍にするということです。
これは中国と軍拡競争をし、北朝鮮の敵基地を先制攻撃するための軍事予算ではないでしょうか。

岸田さんが総裁選で口にしたカッコのいい公約は雲散霧消してしまいました。そして代わりに巨大な軍事費が公約になりました。
こんな短期間に自分の公約を翻してしまう総理大臣は、はじめて見ました。
ブレていると言うよりも、まるで正反対のことを言っています。
安倍さん、甘利さん、麻生さんの意向を汲んでこのように変節したと言われていますが、それでは一体何のために総理大臣になったのでしょうか?
首相のときに自分の政策を実行しなければ、一生自分の政策を実現することはできません。

結局、自民党は変わらないし、変わることはできません。岸田さんは、自民党議員たちの「変わりたくない」という意思に従ったのでしょう。
自民党は永久に不滅ですね。