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知的文章術入門(黒木 登志夫)2021年09月22日 23時45分51秒

知的文章術入門
黒木先生には、日本癌学会の発表のときに座長をやって頂いたことがあります。
それはそうとして、先生の書く本はすべて面白く、今回も期待を胸に読みました。
先生は以前に中公新書から『知的文章とプレゼンテーション』という本を出しています。
その本と重複もあり、前著のバージョンアップ版という印象でした。
ただ、英語に関する解説は前著をはるかに凌いでいると感じました。

本書の出だしは「知的文章」の書き方です。先生は本多勝一の本を引用していますが、改めて本多さんの偉大さがわかります。
分かりやすい日本語・・・それは本多さんによって『日本語の作文技術』で完全に語り尽くされたと言えます。
この本を凌ぐ本は出てこないのではないでしょうか。

プレゼンテーションに関しては、「パワーポイントは自分で作れ!」というセリフがよかったですね。医学部の教授に聞かせてやりたいです(笑)。

日本人(研究者・企業人)が英語とどう付き合っていくのかは本当に難しい問題です。
ぼくも拙著『どんじり医』で書きましたが、英語には本当に苦労しました。
現在、m3.comに連載中のエッセイにも近いうちに、留学(に行けなかった)の話を書く予定です。
ぼくの恩師の東大の元小児外科教授先生は、ぼくより10歳以上年上ですが、現在でも英語で雑誌や本を読んでいます。
ぼくも英語を読む習慣を続ければよかったと今になって思いますが、開業医になったときは忙しくてその余裕はありませんでした。
その代わりと言ってはなんですが、本を書くことで日本語を磨いています。

黒木先生はぼくより25歳も年上。今年で85歳でしょう。その年齢でこういう本を作ることができるのは驚異的なことです。
ぼくには無理だな。
若い頃に勉強する習慣がしっかりと身についていたのでしょうね。
見事な1冊です。

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